第六十三話 春の飛翔
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外です」
「いや少佐。其れだけでは無いのだよ」
にこやかな中将。
「その劇場内に飾る壁画と絵画の作者も全臣民から募集するそうだよ。
少佐、是非参加するべきだと私は思うんだ」
態々知らせて頂くとはありがたい事だ。
「閣下お知らせ頂きありがとうございます」
「少佐。何れ参謀で来て欲しいモノだよ。
では頑張ってな」
「はっ」
■オーディン ヴェストパーレ男爵邸 マグダレーナ・フォン・ヴェストパーレ
今朝のニュースで発表されました劇場の絵画には、
是非フランツ・オットー・レイトマイエルを参加させなければと思いましたわ。
早速フランツに連絡をしましたわ。
TV電話に出る、フランツは相変わらず母性本能を擽られますわ。
「フランツ。今朝のニュースは見たからしら?」
「マグダレーナ様絵画の話でしょうか」
流石フランツね、よく判ってるわ。
「もちろん貴方も参加するわよね」
「無論でございます」
自信満々の顔で頷くわね、其処がまた良いのよね。
「私も後押しするから頑張りなさいね」
「マグダレーナ様勿論でございます」
「じゃあまた来週にでも会いましょうね」
「はっ」
さてフランツなら実力でも大丈夫でしょうけど、
テレーゼちゃんに話しておきましょう。
■オーディン メルカッツ邸 ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ
小官がヴァガ星域警備隊司令官の職に就き早2年の月日が流れた。
妻と娘をオーディンに残し単身赴任。
食事は将官食堂で三度とも取っていたが、
妻の作る食事が懐かしく思えたモノだ。
洗濯も部屋の掃除もいい加減になってしまうのは、仕方がないと思う。
たとえ同じ下着を3日ほどそのまま履き続けたとしても、
まあ男職場だみな気にしないからな。
時々あまりの部屋の乱雑さに、地元出身部下のご母堂に部屋の掃除をして頂き恐縮したモノだ。
しかし今回の職場はオーディンから僅か2日にあるローエングラム領だ。
しかも大変名誉なことに今回の辞令は皇帝陛下のお声掛かりだ。
昨日。エーレンベルク元帥に会い、話を聞き自分の指名に興奮と誇りを持ったモノだ。
曰く。ローエングラム駐留艦隊は帰国俘虜から成っている。
「その為、苦労するかも知れん」と言われたが。
皇帝陛下からのお声掛かりという名誉を受けたのだ。
これほどの感動は無いだろう。
しかも明日、バラ園で皇帝陛下にお会いすると言う栄華を受けることになっている。
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