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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第98話 父
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を回転させて衝撃を相殺した。
マダラは受け止めきれずに粉々になった足首から上を見下ろすと胸の高鳴りを覚えた。
「なるほどな......体術を跳ね返すか」
塵が集まり出してマダラの足を復活させる印を結び出して広範囲の火遁の術を発動したが上条の右腕と一方通行の身体には届かずに周囲を火の海に変える。
「体術だけでなく術も跳ね返すか......厄介だな」

突如として現れた全ての攻撃を跳ね返す若者の対処に少しだけマダラは思案しているとその背中にメルトダウナーが命中し、よろけた。
「!!?」
「余所見するなんて随分余裕ね」
麦野が構えたまま次々とメルトダウナーを放出するがマダラは紙一重で避けると麦野の死角から尾を伸ばしてしならせると鞭のように麦野の身体目掛けて突き刺そうとする。
「死ね」
「麦野!」
隠れていたフレンダが走り出して麦野にタックルをすると振り降ろされた鋭い尾がフレンダの背中に刺さり、血が飛び散った。
「ねっ.....,」
「ん!?馬鹿な奴だ」
「ふ、フレンダぁぁぁぁぁ!」
フレンダの脇ではニヤリと感触を味わうマダラがまだべったりと血が付着したチャクラの爪を眺めると地面から5つ目の尾が飛び出てきて穢土転生独特の黒目が少しずつ白くなっていく。
更にマダラのチャクラが凶悪さを増していく中でマダラの動いていないはずの心臓が少しずつ動き出している事に気付くものは誰もいない。

******

意識不明から快復した白井は病院着から静かに常盤台の制服へと着替えて、風紀委員会の腕章を身に付けた。
これが自ら課した事だ。学園都市の治安を守る為にするべき事は決まっている。
明らかに非常事態のはずなのに妙に落ち着いている自分が不気味で体温が通常よりも高くなっている。

意識を失う前よりもざっくり言ってしまえば調子が良かった。
充分な休息と栄養管理が行き届いた食事、個人差と考えれば偶然に良い結果になったと判断される。
文献に乗るのは多数決の総意でしかない。
あとは利権が絡んだ場合も封殺されるが現在、大規模なレベルアッパーで快復した患者は多数いるがまとも歩行が即座に可能だったのは白井だけだった。

現在進行系での自分自身に起きた例外的な処置に困惑しながらも行かなければならない場所へと向かわなければならないという使命感が彼女を戦場へと駆り立てる。
人形にしか心を開かない弟分であり、頼りになる兄貴分......そして、ピンチに駆けつけてくれるヒーロー像と重なる想い人。
『サソリ』を助ける為に。

「病院を抜け出すのは躊躇いますわね」
窓を開けて駐車場の灯りに照らされた着地地点の座標演算を終えると一呼吸置いて重心を前のめりにする。
「聞けばわたくしの姿でサソリは何回か抜け出したみたいですの......だったらわたく
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