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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
ディライン颯爽登場!!
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気温を塗り替えた日だった―――――




京鏡花は、友達と海に遊びに行っていた。
白い砂浜。青い海。そして、何人もの楽しげな声。

海での時間はあっという間に過ぎ、夜になって花火をし、そしてその翌日の朝。



塾に通うために自転車に乗り、そしてその途中自販機で飲み物を買ったところ、その自販機の脇に――――


「これが落ちてたんで、拾ったんですよ――――」

ゴクリ・・・・
そんな誰かの生唾を飲んだ音がした。



「・・・・で」

「えっ?それだけですよ?」


ガタン

「士君落ち着いて!!」

「流石に今のは俺もイラッとしたけど!!手ぇ出すのはだめだって!!な!?」

「チクショウ一発どつかせろぉォォオオオオオオ!!!」


立ち上がる士。
止めるユウスケと夏海。

この状況の中、鏡花はというと「へいへーい」と言わんばかりに挑発している。


だがその動作の中に相手を見下したようなものはなく、ただ愉快に楽しんでるだけといった感じだ。
その様子を見て、栄次郎がコメントを発した。


「まるで蒔風くんみたいな子だねぇ」

「あん?」


確かに。
人をおちょくってるような態度は、完全に彼のそれだ。


「もう「EARTH」に押し付けちまうか・・・」

「まあなー」


正直言って、この状所が自分たちの敵になるなどとは到底思いつかない。
最初のあの身構えと緊張は何なのか。



しかも、彼女自身に問題があるとは思えない。

力は正しく使えているようだし、「EARTH」に新しい仮面ライダーとして登録すればいい。
うまくいけば「EARTH」の学校に編入もできるだろう。




そのことを蒔風に連絡すると、当の彼はというと


『・・・ディライン?』

「ああ。システムは俺のと同じ。能力は、ライダーの能力や武装を召喚して掛け合わせ出来るってとこか」

『・・・・・』


士からの話を聞いて、電話の向こうの蒔風が押し黙る。
おそらく、これまでの事情を鑑みて考えているのだろう。


間隔は空けども、次々と現れた仮面ライダーたち。
そしてつい一月前にはWが敗れた。

そのことを憂慮するならば、「EARTH」としては彼女のブレスレットを押収し解析するべきだ。
もし必要があるならば、彼女自身の身柄も拘束する事すらあるかもしれない。



だが

『士。お前の判断はどうだ?』

蒔風は、士に判断を仰いだ。
「こうだからこう。そうに決まっている」と決めつけるのは、蒔風が最も嫌いモノの一つだ。


この時期に現れたライダーだから敵。という決めつけは、彼のすることではない。

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