第七章 C.D.の計略
Mの襲撃/目論む男
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ければ成り立たないので、どちらにしろ凡庸性が低く、とん挫したかもしれないが。
「やはりガイアメモリは一人一つという理念のもと、一つの適合メモリの力を圧縮して、高出力運用を可能にした」
それを実現したのが、「アクセルドライバー」。
使用メモリのパワーを、一つだからこそ限界まで高めることができ、単純なパワーで言えばダブルドライバーを上回ることすら可能だ。
「だが、これはメモリの適合率が高くないと変身者の体に負担が掛かりすぎてしまうのが難点なんだけど」
逆にいえば照井竜とアクセルメモリのように適合率が高ければ、強力なパワーを得ることができる。
だからこそ、彼が別のメモリであるトライアルメモリをつかうのに苦労した、ともいえる。
「で?このツインってのはどんなのなんだ?」
「この際、君の「マキシドライバー」を採用させてもらおう。このマキシドライバーはね、ダブルとアクセル、2つのドライバーの子供みたいなものなんだ」
「・・・は?」
ダブルドライバーは、二つのメモリの同時運用。
アクセルドライバーは、一つのメモリの高圧縮高出力。
ここまで来れば、人はさらに次の段階を求める。
即ち、二つのメモリを高圧縮、高出力で運用するというものだ。
「おいだけど」
「そう。一つのメモリですら、適合率が高くなければアクセルのような運用はできない。それが二つ?ありえないね。でも」
「マキシはそれをやった・・・?」
エレベーターの中に静寂が訪れる。
そして、フィリップがひらひらと手を振って「ありえないね」と口にする。
「翔太郎。君はあくまでも彼が二つ目のメモリを「マキシマムドライブ」したところまでしか見ていないだろう?」
「ん?」
「つまり、彼はドライバーにあるもう一方のポケットにその「ミストメモリ」を入れていない」
「そうか。奴は厳密にいえばマキシメモリしか使っていない!!」
「そういうこと。ま、散々怖がらせたみたいだけどね。僕が言いたいのは、ベルトの出どころに心当たりがあるってことさ」
「なるほどな・・・って、誰も怖がってねーよ!!!」
「はは、悪い悪い。で?翔太郎の方は?このエレベーター、下には向かってないだろう?」
と、そこでふとフィリップが視線を上げる。
エレベーターが止まった。階を示す数字は、隣のエリアマップによると「被疑者収容病室」と書いてあった。
「ああ。こないだとっ捕まえた坊主に合いにな」
エレベーターが開き、病室に向かう。
翔太郎はズカズカと進んでいくが、その後ろを歩くフィリップにはまだ疑問があった。
翔太郎、マキシメモリについては、ドライバーで強化されたからかもしれない
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