第七章 C.D.の計略
Mの襲撃/目論む男
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
納得だぜ。それならあの強さがわかる」
「だが、奇妙なんだよ翔太郎。マキシメモリは確かに肉体を最大限に強化する。だがそれはあくまで「人間」というレベルの範疇でなんだ」
「・・・どういうことだ?」
「つまりだね・・・例えば、誰かがガイアメモリを使ってドーパントに変身する。それはどんなにガイアメモリの中で低レベルでも、一般人よりもはるかに強力だ」
ガイアメモリを使ってドーパントとなる。
その時点で、どんなものであろうと「超人」となることができ、その力は当然人間を超える。
対処を心得た人間ならその場を少しやり過ごす程度はできるし、使用者自身の素質も多少関係するので絶対に人間では勝てないとは言い切れないが、今回のマキシメモリでそのようなことはないだろう。
「だけどね、マキシメモリで手に入る「肉体」というのは「極限まで鍛え上げられた人間」レベルなんだ」
つまり「人間」という種族にできないことは、どんなに頑張ってもできない、ということだ。
「人間」という枠の中では最高レベルのパフォーマンスはできるが、逆にいえばその枠を超えることはできない―――
「それがマキシメモリだ」
「おいちょっと待ってくれよ。でもアイツは俺の攻撃と張り合ったんだぜ?」
「そうなんだ。たとえマキシマムドライブで高出力を出したとしても、ジョーカーメモリと相殺し合うなんてことはできないはずなんだよ。それと、もう一つ」
「まだあんのか?」
エレベーターに乗り、目的階のボタンを押して箱が揺れる。
そこでフィリップが取り出したのは、ダブルドライバーだ。
「ベルト?」
「彼が使っていたベルト、君は便宜上「マキシドライバー」と呼んでいたが」
「ああ」
「あれの正式名称は「異種メモリ濃圧縮出力装置」。通称を「ツインシステム」と言われたものだよ」
「ツインシステム?」
「ま、現時点でドライバー進化の系譜は、姉さんたちの使っていたガイアドライバーを試作改良機でゼロとして、ダブル、アクセルと来ているからね。つけるとすれば「第3のドライバー」なんだが」
「おい、話が逸れてる上に見えねえぞ、どういうことだ?」
「ガイアメモリは一回に一つの物しか使えない。しかし、2つの記憶を同時に使えればより強力なものになる」
「ああ」
それを実現したのが「ダブルドライバー」だ。
変身者と別の人間の人格を取り込むことで疑似的に二人となり、半身ずつに一つの記憶を起動させて結果、一人でありながら2つの記憶を使用する。
「僕の母さん―――シュラウドが研究していた分野だ。だが母さんがミュージアムを脱したので、研究はとん挫した」
とはいえ、元々が半身を担うフィリップがデータ人間でな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ