第七章 C.D.の計略
フォルテッシモ♪運命の鎖
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いく。
絡み合う鎖はその体を縛り上げ、先ほどは容易く千切れたはずの鎖が全身を締め上げた。
「な、バカな、これはさっきは・・・・」
「ハァッ!!!」
跳び上がるキバ。
その瞬間、地上にキバの紋章が浮かび上がり、足に纏ったエネルギーは、その名の通りに牙を剥く。
「今です!!!」
「了解した!!」
そのキバに、駆と彼の声に合わせた美鈴が鎖を巻き付いていく。
鎖はやはり、菊理のアブラクサスによるもの。
そして
「みなさん、私に力を!!!」
賢久を除く全員の力が、菊理に宿る。
そして魔石の力がアブラクサスを、デミウルゴスへと変貌させた。
キバの全身が、巻き付いていく鎖に覆われていく。
闘牙を覆う鎖は、さらに力を増していく。
「なんだそれは・・・何をしている!?」
『お前には、わからないだろう』
鎖の中から声がする。
その鎖は螺旋を描き、キバの進行に合わせて円錐状に伸びていく。
闘牙に向かって、まっすぐと。
『運命の鎖を、人を縛りつける者としてみるお前には、絶対にわからない』
「バカな・・・運命とは絡み合う鎖だ!!他に揺れることを許さず、ただ決まった未来を映す強固な――――」
「違う!!!」
バカァッッ!!
鎖が砕ける。その瞬間、思い切り引かれた退鎖によってキバの身体が回転して突き進む。
大気をかき混ぜて、さらには鎖を通して送られたデミウルゴスのエネルギーによって周囲の空気がねじれるかのよう。
さらにそこに賢久の炎が追加され、名付けるならばエンペラームーンブレイク月下灼火螺旋が闘牙の身体にぶち当たった!!
ドォッッ!!!
「グバ―――ォ!?」
強烈な一撃が叩き込まれる。
凄まじい発光は、しかしそれでも月の光というのがピッタリだった。
そして、その光の中で砕けていく闘牙の装甲。
その破滅の音の中、闘牙は確かに聞いた。
灼熱と螺旋による黄金の破壊の中から、ファンガイアの王の言葉を。
「運命の鎖っていうのは、未来を閉ざすような、拘束するものじゃない」
その通り。
運命の鎖は、綿密に絡み合っている。
だがそれは決して未来を閉ざしたり、前に進むのを引き留めるモノではなく
「それは、ずっと昔から今の僕たちに続く、仲間や家族との、絆の鎖だ!!!」
ビギッ!!!
「僕の鎖は、決して千切れることのない。父さんや母さんたちから受け継いだ、この想いだ!!!」
「お・・・おおぉぉぉおお!?」
「運命の鎖がお前の言う通りだとするならば!!それに縛られているのは―――――」
「キ――ば――――」
「たった一つの未来し
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