第七章 C.D.の計略
フォルテッシモ♪運命の鎖
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腰のベルトにキバットが。
左の腕にはタツロットが。
見よ、魔物の牙たる愚かな獣よ。
これこそが王の姿。
黄金の輝きを放つこの姿こそ、真の闇の世界の王たる証。
この煌めきが真の変身。
血生臭い貴様のものと、天と地ほども違うと悟れ。
揺らいだ貴様にはすでにない。
今度はこちらが―――――
「ハッ!!!」
「ゴッ!?」
「攻める番だ!!!」
仮面ライダーキバ エンペラーフォーム
黄金の牙と呼ばれたその拳に炎が灯り、振り上げられたその一撃が闘牙の腹部を深く抉った。
身体をくの字にして交代する闘牙のマスクの隙間から、真っ赤な鮮血が飛び散った。
「ガッハァ・・・なに・・・バカな・・・これは・・・・!!!」
効いた。
キバの攻撃が、あれほど圧倒的であった闘牙の装甲を超えて肉体へとダメージを与えたのだ。
「な、ぜ・・・・だァっ!!」
ゴゴン、という轟音が大気を揺さぶり、強風が周囲を襲う。
それが数回。
連撃である「紅牙蹂躙」は、連続してキバの身体に叩き込まれていく。
「ゴッ、あ、がぁっ!!?」
「ハッ!!今の一発は効いたぞ!!だがこれで、貴様もおわ(ドゥッ!!)――――ハァッ!?」
闘牙の言葉が、吐息に消える。
連撃の一瞬のスキを突いて、キバの拳が闘牙にめり込んだのだ。
ヨロリと交代する闘牙。
何故だ。
パワーはいまだこちらの方が上。
一切の疑いもなく、こちらが勝つほかないはずだ。
だがなぜ、なぜだ。
「なぜお前の攻撃が俺に効いている!!」
「知るか!!」
叫び、蹴る。
キバの回し蹴りが、闘牙の横っ腹に突き刺さり再びその身体が飛ぶ。
キバは知らない。
自覚していない。
なぜこのようなことになっているのか。
エンペラーフォームになったとしても相手の方が力は上だ。
にもかかわらず、闘牙を圧倒しているのは、なぜか。
簡単な話。
紅渡は、赤嵜紅矢の自信に屈しなかった。
そして相手の言葉の中に、彼自身が絶対にそれは違うと、赤嵜の自信以上の確信をもって立ち上がったからだ。
一方、赤嵜の方は揺らいでいた。
この結果なんて知らない。
どうしてこうなっているのかわからない。
たった一つの小さな揺らぎが、彼の確固たる自信にヒビを入れて広がっている。
相対的に、キバが闘牙を追い詰めるのは当然のこと。
力の強弱ではない。
ただ、揺るがぬ思いと崩れた自信では、どちらが強いかは明確だ。
「行くぞ!!」
キバが手を上げ、握られるのは魔皇剣ザンバットソード。
これ
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