第七章 C.D.の計略
闘牙とは
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としてんじゃないか?ってこと」
「なるほど。同じ魔石なら・・・ってこと?」
「絶対に壊れないって言われる虚無の魔石。それをまとめれば不老不死ともいえる力に、同族も復活させることができるということか」
奴の目的はわかった。
その出所も。
あとはあの強力な敵を倒すだけ。
いつも通りだが、その強さはいつも通りではない。
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喫茶店のテラス。
日射しはまだあるが、この時期の夜は幾分か過ごしやすい。太陽が沈みつつある今の時間なら、なおさらだ。
まだ空は明るいものの、これから暗くなる様子を見せる時間帯。
男は喫茶店のテラスに腰掛けていた。
コーヒーを一杯。
その飲む姿は、あまりにも様になっている。
その男・・・赤嵜紅矢は考える。
あれがキバ。
そして自分を追ってきたあの男。
男の方とはあれを含めて2度。
キバに至っては一回の交戦であったが、実にためになった。
彼にとってみれば、人間は当然のこと、キバですら敵にならないはずだった。
もしも彼の思いを飾らずに言うのであれば「え、負けるってことあるの?」である。
それは彼がライオンファンガイアだったころからすでに持っていた思い。
そもそもレジェンドルガ族になったのも彼の計算の内。比較的種族が近いマンティコアという個体を選んだのも彼の思い通りだ。
彼の人生には成功しかない。
しかもそれは、彼の全力にも満たない力で、圧倒的な差をつけての絶対的なナンバー1。
彼は思う。
あのタイミングでなければ、自分がアークに代わってレジェンドルガの王になり、ファンガイアを滅ぼして世界の頂点に立つはずだった。
それだけに許さないのだ。
ファンガイアという一族を。その王族の鎧をまとうキバを。
うまくいくところだった自分のサクセスストーリーを邪魔した奴らが。
大通りに面したこの店のテラスからは、街を歩く人間の姿がよく見える。
エネルギー源としてはファンガイアに劣るが、ファンガイアは滅ぼすと決めた以上一体たりとも残さない。
その肉片の一片たりとも、その血の一滴であろうともだ。
だから次点のこいつらにする。
目に見える。ファンガイアを滅ぼし、人間牧場を建設しレジェンドルガ族の食糧源にするのだ。
ファンガイアは敵ではなく、人間など空気よりも抵抗にならない。
「・・・と、思ってたんだが」
なかなかどうして、手ごたえがある。
とは考えるモノの、実際に実力は圧倒的だ。
イ
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