ペルソナ3
1934話
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正直なところ、別に背中でなくてもいいのだろう。
だが、何となくそっちの方が俺にとってもやりやすいという意識があった。
こういう場合、その感覚は大事だろう。
そんな真田の背中に手を触れ……精神コマンドの効果が真田に向かうようにと考え、口を開く。
「直撃」
そう呟き……直撃は発動するも、発動したのは俺が触れている真田ではなく、俺自身にだ。
「真田先輩、どうっすか!?」
勢い込んで尋ねる順平だったが、真田は自分の両手を見て首を横に振る。
「駄目だった。……だろう?」
「ああ。俺の方に発動している」
そう言いながら、軽く真田の背中を叩く。
それで直撃の効果は発揮され、消えていった。
当然今の一撃で真田が吹き飛ぶといった事はない。
直撃の効果は、あくまでも特殊な防御を無効化するというものだ。
軽く叩いた程度であれば、その衝撃と共に直撃の効果も消えるのは当然だった。
……友情とか信頼とか、期待とか感応とか、そういう他人に使える精神コマンドがあれば、他人に使うという感覚も分かったのかもしれない。
だが、俺の場合は加速、努力、集中、直撃、覚醒、愛と、見事なまでに自分だけに効果がある奴だけなんだよな。
「そうか。……残念だ」
心の底からそう言う真田。
「まぁ、実際他人に使えるとしても、そう便利なものじゃないぞ?」
そう言い、直撃の効果……使った後の攻撃1回だけにしか効果がない事を告げる。
それを聞いた真田は、微妙な表情を浮かべる事になる。
……まぁ、実際、自分に使うという効果なんだから、その辺りは当然かもしれないんだがな。
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