第219話 迫る死闘と影
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……!』
『一煉寺の坊や……!』
『龍太……様ッ……!』
――それが波及するように、他の仲間達も俺の名を呼ぶようになっていった。
……わかってるさ。救芽井、矢村、古我知さん、フラヴィさん、ジュリアさん、久水先輩。もう十八時は回ってるはず――そろそろ、松霧町にたどり着く頃だ!
顔を上げた俺の視界の先では、見慣れた町並みが小さく覗いている。ここまで来れば、あとは目と鼻の先。
待たせたな、皆。もうすぐそこに――
『……一煉寺龍太君。ただちに着陸し、着鎧を解除したまえ』
――ッ!?
「なッ!?」
『聞こえなかったか。ならば、もう一度言おう。ただちに着陸し、着鎧を解除してくれたまえ』
何が、起こったんだ。
いきなり瀬芭さんのカメラ映像が途絶えたかと思ったら、さっきと違う景色に映像が切り替わってしまった。
しかも、映っているのは全く面識のない五十代程の中年男性。黒いスーツを着込み、黒い髪を切り揃えた姿からは、清潔な雰囲気を感じる……が、一体誰なんだこのおっさんは。
話し方やこの雰囲気から察するに、どこかのお偉いさんのようだが……。
「鮎美先生、鮎子! これは一体……!?」
『この通信は首相官邸から、日本最高のアクセス権限を行使することで繋がっている。通常回線ではしばらくは繋がらない』
「官邸、だと……!?」
この男……官邸からの通信で、俺達の情報を遮断してるってのか!?
まさか――
『……失礼、申し遅れた。私は牛居敬信。内閣総理大臣の政務担当秘書官を務めている者だ』
――とうとう感づかれたのか、日本政府にッ!
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