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フルメタル・アクションヒーローズ
第146話 進撃の母上
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・か・に・もッ! 久水財閥現当主の専属秘書、久水梢と申しますわッ! お義母様! ワタクシが龍太様と婚約した暁には、我が財閥が誇る世界最高級の健康管理技術を以って、国宝に匹敵する健康優良児を出産してご覧にいれますわッ!」
「あら、なかなか頼もしいおっぱいじゃない。これならきっと、赤ちゃんもすくすく育つわぁ……」
「あ、やんっ!? お、お義母様、そこは――ふぁああんっ!」

 一方、母さんは久水のPRを聞き流し、彼女の立派な巨峰を揉みしだき始めている。素直に感心しつつ、愛撫するように胸を揉む母さん。まさかの不意打ちに翻弄され、嬌声を上げる久水。なんとも言えぬ桃色の空間が、辺り一面に広がろうとしていた。

「う〜ん、悩ましいわねぇ。健康優良で丈夫そうな娘と、いっぱい元気なミルクが出そうな娘……ねぇ太ぁちゃん、あなたはどっちが好み?」
「ど、どっちって……」

 あまりにも無茶振りな母さんの質問に、俺が答えを決めかねていた時。母さんの視線が、俺とは違う方向へ向けられる。

「あの……ボ、ボクは……?」
「あら? あなたは……」

 ――女性陣による謎の挨拶ラッシュは、まだ続くらしい。今度は、ニヤケ顔の鮎美さんと兄貴に背中を押された四郷が、やや遠慮気味に母さんに話し掛けた。その後ろでは、伊葉さんと古我知さんが苦笑いを浮かべて見守っている。

 四郷は一度顔を赤くして俯いてしまう……が、そこから一拍置いて面を上げた時には、何かを決意したような勇ましい面持ちになっていた。これだけは言わなくては、という強い意思が、その真紅の瞳から燃え上がっている。

「お……お母さん。ボクは、ボクは一煉寺さんが――」

 だが、それよりも速く。

「きゃわぁあぃいいぃっ! 何この真っ白でつやつやの肌! はかなげな瞳っ! 庇護欲を……庇護欲をそそられちゃうぅぅんっ!」

 母さんの暴力的スキンシップが、それを捩じ伏せてしまった。車椅子の四郷に急接近した母さんは、壊れ物を扱うような優しい手つきで彼女の頬を撫で、次に頭を抱きしめる。

「あぅ!? あ、あの……!」
「あぁもぅ、どうしましょッ! 太ぁちゃんったら、こんなにいっぱい可愛い女の子を虜にしちゃうなんてッ! こうなったら誰がお嫁さんでもママはウェルカムよッ! お父さんもそう思うでしょッ!?」
「そ、そうだ、な……」

 急に母さんに頭を抱きしめられ、困惑する四郷を他所に、母さんは勝手に舞い上がっていた。「可愛い子」に目がない母さんのハッチャケ具合に、親父も辟易している様子。

 普段はおっとりしている母さんが、時折解放するこの本性。俺や兄貴は割と見慣れてる方ではあるが、初見のみんなはドン引きもいいところだろう。

 鮎美さんは割とノッてる方らしいが、その他は母さんのノリに
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