第126話 鮎美の賭け
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、やはりアレで俺達を……!
「貴様らをここで滅ぼし、この格納庫から地表に上がり、今一度オレは――『ヒーロー』に返り咲くッ!」
そんな俺の思考を根こそぎ吹き飛ばすかのように、瀧上さんの雄叫びがグランドホール――いや、この研究所の地下室全てに響き渡る。どうやら、「新人類の巨鎧体」が隠されていた壁の奥は、地上へ繋がる格納庫だったらしい。
……それにしても、とんでもない叫び声だったな。もし彼が審判席のガラスを割っていなかったとしても、今の一声で全て砕かれていたに違いない。
それ程の声量に、あの凍るような殺気を乗せて叫んだのだから、こちらが受けた威圧感も全く洒落にならない。
俺を含む殆どの面子は思わず後退り、比較的耐性のある所長さんと久水も、面持ちがより一層険しいものになっていた。四郷に至っては、もはや正面を向くことすら困難らしく、姉の豊満な胸の中で小刻みに震えながら、小さく縮こまっている。
そして、そんな中で唯一、後退りどころか微動だにしない「必要悪」とは、一体何者なのだろう。――あの落ち着きよう……勝ち目でもあるってのか?
「フンッ!」
そうやって、俺が瀧上さんから目を離していた間にも、彼自身はこの場の全身を滅ぼすための準備を着々と進めていた。
「新人類の巨鎧体」の、神仏のような穏やかな顔。俺達が怯んだ隙に、そこへ彼が飛び付いた瞬間――澄んだ表情を象った鉄の仮面は、トランクのように上向きに開いてしまったのだ。
「化けの皮が剥がれた」とは、まさにこのことだろう。
そして、その言葉通りとも言える世界が、その奥に広がっていた。
「あれは……!」
……おびただしい数のコードに繋がれた、ヘルメットのようなモノに――車の座席を彷彿させる椅子が見える。
大方アレを被って「新人類の巨鎧体」を操作するのだろう。それくらいは、一目見るだけで容易に想像がつく。
「『新人類の巨鎧体』のコックピットよ。凱樹の脳髄を、あの接続機で読み取り、脳波を感知することでイメージ通りに操縦することができる……」
所長さんの説明も、俺の思考を読み取ったかの如く、予想と完全に合致している。
――しかし、今まさに一番ヤバい兵器で暴れようってのに、なんでそんなに冷静でいられるんだ? 「新人類の将兵」の時はあれだけ取り乱していたのに……。
一方、そうして訝しむ俺を他所に――瀧上さんは、とうとう「新人類の巨鎧体」に乗り込んでしまう。
座席に腰掛ける彼の頭上に取り付けられていた接続機は、一見サイズが合わなさそうにも見えたが――彼がコックピットに現れると、瞬く間にそれに見合う大きさに変形してしまった。どうやら、装着者に合わせて形状が変わる仕組みらしい。
傘を広げるように大きくなった接続機は、ガ
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