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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです
開戦一年目 五回目のサイコロ
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り、新しく作った船を貴方がたに分かるように用意したのです」

 沖田司令官代理が唾を飲む。
 その意味を理解したからだ。

「はい。
 この船も貴方がたとの交渉の品の一つ。
 そう思っていただいて構いません」

 俺は戦術ロボットを操作して、モニターに一つの船を用意する。
 古い技術を用いているから、船体については今の地球でもできるだろうと踏んでいた。

「今後の交渉への手土産として貴方にこれをお渡しします。
 今回の戦いで分かったかと思いますが戦闘機の存在は必須で、純粋に火力で負けた以上ある程度大きな船を持たねば、あの勢力との交戦に負けるでしょう」

 用意したのはガンダムのマゼラン改級戦艦の設計図。
 趣味で船体を設計していたら叢雲に見つかって、あれやこれやときちんと設計されて地球用の交渉の手札となったものである。
 熱核ロケットエンジンでの設計だから、陽電子技術まで行っている地球側ならば問題なく作れるだろう。
 このマゼラン改級の全長は327メートルでMSを12機搭載する能力がある。
 2199でのヤマト仕様だともう少し多く積めるかもしれないが、そのあたりは新しく作るだろう空母に任せてしまえばいい。
 あれ?
 ヤマトだとたしか地球側の空母航空戦艦みたいなものだったような……まぁいいか。

「貴君らの誠意は分かった。
 それで、貴君らはこちらに何を求めているのか?」

 沖田司令官代理の質問に俺は合成音声で返事をする。

「こちらの要求は、前に言ったとおり十年ほどの滞在です。
 また、このオールト領域及び外惑星圏における資源採取の許可および交易を要求します」

「交易?」

「はい。
 我々が一番足りない資源の一つが重水素です。
 そこでの採取許可を頂きたい。
 採取プラントをこちらで建設し、こちらが7、そちらが3で配分しましょう。
 我々が去った後でもそのプラントは残し、貴方がたに譲渡しましょう」

 SFにおける代表的な燃料の一つで、核融合反応の元になる資源だ。
 これが一番近くにあるのは、海王星だった。
 沖田司令官代理は渋い顔で戦術ドロイドを見つめる。
 そこから発せられる質問は疑念に満ちていた。

「我々からすれば実に都合の良い質問だが、そうまでする理由は何だ?」

「先程交戦した第三勢力がその答えの一つです。
 宇宙は広く、あのような勢力が沢山います。
 我々は交渉で片付くのならば、それに越したことはないのです。
 次の旅まで少しの間、貴方がたの星系の端で休ませて欲しい。
 これが本当に心からの私達の願いです」

 沖田司令官代理は静かに目を閉じた。
 彼が次の言葉を発するまで少しの時間を要し、それを了承したのである。

「分かった
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