ペルソナ3
番外編064話 その頃のレモンとマリュー 後編
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えたんじゃないかと思ってね」
勿論、レモンは外部武装追加ユニットのファブニールに不満がある訳ではない。
シャドウミラーならではの、非常に高性能な機体であり、その性能には満足している。
だが、どうせ不完全なヴァイクルのデータがあるのであれば、それを流用しても面白かったのではないか、というのがレモンの思いつきだった。
これには、レモンがヴァイクルの外見を気に入っているというのもあるのだが。
「それはちょっと面白そうだけど、まさか今の状況で新たに設計しなおすなんて言わないわよね?」
普通であれば絶対に考えられない事ではある。
だが、レモンの場合は下手に高い能力がある分、やろうと思えば本当にそれをやれるのだ。
だからこそ、念を押すようにマリューはレモンに尋ねる。
実際、ファブニールは既に量産が開始されている。
コスト的に、ファブニール1機を作るのにシャドウ10機分程度のコストを必要とする。
シャドウミラーでは量産機という扱いのシャドウだが、その性能はエース級のパイロットが使うカスタム機といった面が強い。
そのような機体10機分なのだから、ファブニールがどれだけ高コストの機体なのかは明らかだろう。
勿論、それだけの性能を有しているのは事実であり、だからこそ誰も文句を言わないのだが。
もっとも、それが可能なのはあくまでも元素変換装置のキブツを有するシャドウミラーだからだ。
普通の組織であれば、それこそ数機作ってそれをエース級のパイロットが使うといった扱いの機体になる筈だった。
そんなファブニールは、こうしている今も量産されているのだ。
実際にそれを行っているのは、量産型W、メギロート、バッタといった者達であり、レモンやマリュー達は何もしなくても次々に完成している。
そんなファブニールを今更使うのを止めると言われれば、ちょっとしたどころではない混乱に陥るだろう。
勿論アクセルがいない今、シャドウミラーの実質的なトップであるレモンが強権を発動すれば可能であるが……そのような真似は、出来れば止めて欲しいというのがマリューの正直なところだった。
そんなマリューを安心させるように、レモンは笑みを浮かべる。
「当然でしょ。せっかくあそこまで設計を煮詰めたのよ? そんな真似をするつもりはないわ」
レモンの言葉に、安堵の息を吐くマリュー。
「レモンが賢明な判断をしてくれて嬉しいわ、。……けど、じゃあヴァイクルはどうするの?」
「そこが難しいところね。……正直なところ、迷うわ。勿論幾つか候補はあるんだけど」
「例えば?」
「そうね、実働班の中で専用機を持っていないのは、スレイ、スティング、アウル、レイ、綾子の5人でしょ? 以前その5人にも専用機を作った方がいいかもしれないっ
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