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ラピス、母よりも強く愛して
11.5家庭崩壊
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ボットなんですけど、これがまた賢いんですよ、飼い主が母親に虐待される所を止めて、警察に通報したんです」
 一部脚色され、再現ドラマまで放送されてしまうミスマル一家の内情。

「どうしてあなたは私の言う事が聞けないのっ!」
 子供を叩いている、放送上不適切な部分は影で表現される。
『(ナレーション)こうして毎日のように母親から虐待を受けていたユリコちゃん(仮名)は、体に何箇所も骨折の跡が見付かり、適切な治療も受けさせて貰えませんでした』
「また服を汚してっ! 今日こそ許さないわよ!」
「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!」
『しかしこの日は、引越し前にユリコちゃん(仮名)が友達に貰っていた、ペットロボットがいたのです』
「お母さん、やめてくださいっ! ユリコちゃんが泣いてます!」
「邪魔よっ!」
「ギャッ!」
 蹴り飛ばされ、壁にぶつかるペットロボット。
「誰か、誰かユリコちゃんを助けて」
 テレビ的な脚色が入り、涙に濡れる画像の中に震える前足が揺れていた。

『このロボットは最後の望みを託し、警察への緊急通報機能を使いました』
 ここで「レスキュー911」のように、実際に通報を受けた担当官が映される。
「ええ、始めは子供のいたずらかと思ったんですが、あの映像を見せられて」
「(再現映像)はい警察です」
「(プライバシー保護のため、音声には処置が施されています)助けてっ!僕の友達がいじめられてるのっ!助けてっ!助けて〜〜!」
「(プライバシー保護のため、映像と音声には処置が施されています)さあ、このまま捻り殺されるのと、ママと心中するのと、どっちがいい?」
 母親が子供の首を締め上げ、柱に叩きつける凄惨な光景が展開され、お茶の間の誰もが息を飲んだ。
『やがて急行した警官によって、この母親は逮捕されましたが、もしこのロボットがいなければ、ユリコちゃん(仮名)は今頃どうなっていたでしょうか?」
 このニュースが各局で放送され、ゴールデンタイム、プライムタイム、土日のニュースで繰り返し、何度も放送されたので「ネルガル製の優秀なペットロボット(笑)」は飛ぶように売れ、一体どこで生産されたのか、在庫が尽きる事も無かった。

「これはユリカを痛め付けるための手段でしたが、意外な効果がありました、ヒトの各家庭にロボットが配備され、監視体制が強化されました。これは処分するヒトの選別にも役立つでしょう、さらに」
 大型の番犬タイプから、ハムスタータイプのロボット以外にも、人類の夢「猫型万能ロボット」「女子高生型メイドロボ」「鋼鉄天使」まで現れた。
「これは!ドラ**ン!」
「マ*チ、メ*、く*みまで・・・・」
 どうもネルガルは、来栖川工業とか、三*重工なんかも吸収していたらしく、そこには「メイっぱい頑張る」メイドとか「
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