二流の人間は出世だけを考えるが、一流の人間は出世した地位をどのように活用するか考える。
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故死が原因だと思います。これは自分の母親に対して失礼だと思いますが妹のみほが事故死するまで私の母は徹底的な西住流信奉者で、母親は娘である私達を西住流を存続させるただのパーツという認識でしかないと思いました。ですが、みほの事故死の後に母親は今までの自分の行いを悔いるようになりました。母親は自分と同様に不器用で素直に自分の本音を言う事が難しかったようで、本音は私やみほを愛していようです。それから母親は自分と同じように戦車道で娘を事故で亡くすような悲劇を繰り返さないように、以前の西住流の教えを排して人命に第一に考えるように徹底させるようになりました。」
黒森峰の奇跡ともいえる劇的な優勝後は黒森峰を立て直した隊長として注目を集め大学戦車道や実業団、はてはヨーロッパ最先端の戦車道プロリーグの名門のドイツリーグからも即戦力として期待されてスカウトされましたが何故全て断ったのですか?
「私は最愛の妹を亡くしました。妹が亡くなる前はプロリーグで戦うという構想もありましたが前回大会の事件後に考えが変わりました。私の次に続く選手達に親しい人間を亡くすという悲劇を経験してほしくありません。それで私は選手としてではなく戦車道の講師という道を選ぶことにしました。今の私は戦車道の講師の道という考えに後悔はありません」
では最後にこれから戦車道をはじめる女性達にメッセージを。
「勝利を目指す気持ちを否定することはしません。自分の努力が報われて嬉しいのですから勝利を目指すのは誰もが当たり前です。しかし、勝利だけを目指して何もかも捨ててしまえば人ではなくなってしまいます。これから戦車道を始めるならば支えてくれる人達の気持ちを忘れずに、支えてくれる人達に感謝の気持ちを忘れないで戦車道を始めてください。」
取材に応じてくれてありがとうございます。では副隊長逸見エリカさんに質問ですが事故死した西住みほ選手とは友人という関係と聞きました。黒森峰で逸見エリカさんの話を聞きますと西住みほさんの名前がでてくるのですが、どのような女性でしたか?
「姉の隊長にではなく私に聞くのね。まあ、良いわ。そうね一言で表すなら太陽のような女の子だったわね」
太陽ですか?
「そう、太陽よ。あの子に初めて会ったのは中等部に入学した時よ。初めて会った時から笑顔が絶えない優しそうな女の子というのが第一印象だったわ。でも、初めは誰からも好意的に見られていなかったわ」
それはどうしてですか?話を聞く限りでは優しそうな女性という感じですが?
「その理由としては姉の七光りと言われていたからよ。隊長である西住まほさんは中等部の頃より黒森峰で注目を集めていたわ。小学生の頃より世界相手に好成績を収めて中学戦車道においても最優秀選手として戦車道における次代のスーパースターで誰もが憧れる
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