黒魔術教団
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セシリー」
そんな中1人だけ軒下から出て雨に当たっているナツさんが思い詰めた顔をしている。どうしたのかな?
「確かこの近くだったよな?」
「「「??」」」
「剣咬の虎に行くぞ」
「え!?」
そう言うと有無も言わせずルーシィさんの手を引っ張っていくナツさん。俺たちもそれについていこうとすると、彼はラミアから借りた荷運び用のイノシシに跨がる。
「シリル!!ウェンディ!!お前らはジュビアの看病頼む!!」
「ナツさんたちは!?」
「心配すんな!!必ずグレイを連れ戻してくっから!!行くぞハッピー!!」
「あいさー!!」
そう言って3人で走り去ってしまう。取り残された俺たちは何が何だかわからず、顔を見合わせていた。
「グレイさんの手掛かりがセイバーにあるってこと?」
「ナツさんがそう言うなら、信じるしかないよね!!」
半信半疑な俺と違ってナツさんのことを信頼しているウェンディは言われた通りジュビアさんの看病をするために家の中へと入る。どうも納得のいかない俺はそのまま軒下に留まることにした。
「ここ最近セイバーと何かあった〜?」
「あの王様殺害計画からは何も」
シャルルはウェンディと一緒に家の中へ入っていったため今はセシリーと2人きり。あれから半年近く・・・つまりあの依頼が終わった頃にグレイさんは失踪したのか。
「グレイくんの手掛かり・・・本当にあるのかな〜?」
「う〜ん・・・ん?」
そんな話をしていると、俺はある重大なことを忘れていたような気がしてきた。必死にその記憶を辿っていくと、バンッと手を叩く。
「思い出した!!」
「何が〜?」
セシリーは俺が何を思い出したのかわからないため首をかしげる。俺はこの1年の間にグレイさんに会っていたことを思い出した。
「俺この間グレイさんに会ったんだ」
「えぇ!?いつ〜!?」
あれは確かクロッカスでの依頼の前だったから・・・
「半年以上前かな?」
「・・・」
それを聞いた途端セシリーの顔が呆れ顔になった。なんだよ、何か文句あるのか?
「そんな昔じゃ参考にならないんじゃない〜?」
「うっ」
言われてみればそうだ。半年前だとグレイさんはまだジュビアさんの前からいなくなっていない。でもあの時の彼は彼女が言うように黒い模様が体に広がっているところだった。
「でもグレイさんは治療を終わってたはずなんだけどなぁ・・・」
ポーリュシカさんに言われてあれから俺は何度が通ったんだけど、俺が最後の治療を受ける前にグレイさんの治療は終わったと聞いていた。だとするとあの滅悪魔法の影響で帰ってこれないってことは少ないと思うけど・・・
「ね〜ね〜、治療って何?」
「さっきジュビアさん
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