第104話 ヒーローを救うヒーロー
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それどころか、永遠に正解として認められることはないかも知れない。
だけど――まるっきり間違い、って気にもならない。だったら、間違い故にぶつかる壁に会うまで……走るしか、ないんだよな。
俺はアリーナへ続く道へと踵を返し、駆け出していく――
――前に、悠然と反対の道を歩みつづける、茂さんを見遣る。
そして最後に一言だけ、本人に聞かれないように……そっと、言わせてもらった。
「ありがとうな。……あんた、俺よりよっぽどヒーローしてるよ。ただ――」
「――ムッヒョオオゥウ! さぁお邪魔虫は消えたァ! 観客席でワガハイのハーレム祭りじゃオラァァァァ!」
――それがなければ、な。
良くも悪くも相変わらずな彼の姿に苦笑を浮かべ、俺は今度こそ振り向かず、ただ前へと駆け出していく。
この戦いで、あの「少女のような女性」の運命が変わるのだと……心のどこかで、期待して。
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