ペルソナ3
番外編063話 その頃のレモンとマリュー 前編
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タを見ながら、マリューはレモンに同情するように告げる。
もっとも、マリューの口が弧を描いているのを見れば、内心が言葉と違うのは明らかだったが。
「あら?」
そのデータを見て、マリューは少し首を傾げる。
そんなマリューの様子を見て、何についてそう思っているのか、レモンにもすぐに分かった。
「輻射波動でしょ? それとも電撃?」
「どっちもよ。……取りあえず、簡単に話の済む電撃の方から話してくれる?」
「技術班からの意見を取り上げた形ね。物理的な鞭、ヒートロッド、輻射波動、そして電撃。この4つが攻撃手段ね」
「……何で電撃?」
電撃以外の3つは、前々から話に聞いていたので納得出来るのだが、何故ここで電撃? と。
そんな疑問に、レモンは紅茶を飲みながら口を開く。
「簡単に言えば、敵を鹵獲する為の攻撃方法ね。一応ウルドの糸があるけど、ハッキングやウィルスが効果を発揮するまでに時間が掛かる事も多いでしょう? なら、電撃で一気に相手のシステムをオーバーヒートさせた方が早いって事ね」
「なるほど。それに電撃だと対人用にも使えるわね。……それで、輻射波動は? 私が知ってる限りだと、輻射波動を広範囲に使えたり、円形状にして投げたりといった事も出来るって聞いたんだけど?」
「ええ。ただ、尾の構造やシステム的に、そっちまで入れるのはちょっと難しかったのよ。それに、ニーズヘッグは射撃武器は大量に持ってるでしょ? なら、近接攻撃用に特化した方が、最終的にはいいだろうって事で」
「……なるほど。なら……」
そうマリューが何かを言おうとした瞬間、通信機が着信を告げる。
それも、ただの通信ではなく緊急の通信を知らせる通信機だ。
もしかして、アクセルのいる世界の座標が判明した?
そんな気持ちで通信機に出ると……そこに映し出されたのは、興奮した様子の技術班の技術者の一人。
『レモン様、朗報です! ホワイトスターのデータから、不完全ながらヴァイクルのデータを吸い出す事に成功しました!』
そう、告げたのだった。
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