ペルソナ3
番外編063話 その頃のレモンとマリュー 前編
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事実だった。
「そうね。そっちから試してみた方がいいかしら。……出来れば、アクセルが使ってる程のとまではいかないけど、3割……いえ、2割くらいの稼働率でいいから数字を出したいんだけど」
はぁ、と。レモンは桃色の髪を掻き上げつつ溜息を吐く。
その様子は非常に色っぽく、何も知らない者が見れば一目で目を奪われてしまうのは間違いない。
もっとも、この場にいるのはマリューだけなので、折角のその色っぽさもあまり効果はないのだが。
「アクセルがいないのはともかく、T-LINKシステムのデータが残っているのはよかったんじゃない?」
多少であってもレモンの気分転換をさせようと、マリューの口からそんな言葉が出る。
実際、それは事実であり、決して間違っているという訳ではない。
T-LINKシステム搭載機として、ニーズヘッグ以上の機体を探すというのは、OGs世界との行き来が可能になっても、まず不可能ではないかとすら、マリューは……そしてレモンも思っていた。
もっとも、その唯一のT-LINKシステム搭載機のニーズヘッグがアクセルの行動の結果、宝具化してしまっており、非常に手を出しにくくなっているというのもあるのだが。
「凛に聞いても、宝具化というのは予想外の結果で、魔術的にどう手を出せばいいのか分からないって言ってたしね」
「……そう言えば、あっちの件はどうなったの? 量産型Wに魔術刻印を植え付けるって方」
気分転換の意味も含め、再びマリューは話題を変える。
魔術刻印……それはFate世界の魔術師が持っている代物で、魔術師という存在の集大成と言ってもいい。
呪文を唱えるといった事をしなくても、魔術刻印は魔術を発動させる事が出来る。
いや、場合によっては魔術師の意思は関係なく自動的に魔術を発動する事すら可能な……そう、生きた魔導書とも呼ぶべき代物だ。
ただ、当然ながらそのような便利な代物だけに扱いは難しく、基本的には血の繋がりのある者にしか魔術刻印の全てを継承させる事は出来ない。
魔術刻印の一部を他の魔術師に与える株分けという行為もあるが、それはあくまでも魔術刻印の一部だけであり、ましてや与える以上はその与えた魔術刻印はなくなってしまう。
そんな魔術刻印に興味を持ったレモンが進めている研究の1つが、量産型Wに魔術刻印を与えるというものだった。
今の量産型WにはアクセルがFate世界で入手した金ぴか……ギルガメッシュの細胞を培養して組み込まれている。
そのおかげで、魔力という点では以前に比べてかなり向上している。
また、今のところはギルガメッシュの性格を引き継ぐといった者もいないので、最近生産されている量産型Wは、ギルガメッシュの細胞を組み込まれた者が多くなっている。
だが、当然のよう
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