0277話『広がる軽巡改二の話』
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さんが一番有力だと思いますね」
「大淀もそう思うか?」
「はい。電文の内容から察しますともう私の可能性はなくなったのは明らかですけどね……」
それで大淀は少し寂しそうにしている。
うーん……やっぱり大淀も気にしているよな。
《大淀さんもいつか来ますよ。ですからあんまり気に病んではいけませんよ》
「そう、ですね。はい、少しだけ感傷的になっていましたね。すみません」
「謝る事じゃないだろう? 誰だって改二になりたいと思うのは当然のことなんだから」
「はい。お気遣いありがとうございます、提督」
そんな感じで任務や資料とにらめっこしていたらどこからか改二の情報を嗅ぎ付けてきたのか天龍が執務室に入ってきた。
「なぁなぁ! 提督よ、軽巡の改二の候補にオレが上がっているっていうのは本当なのか!?」
「嗅ぎ付けてくるのが早いな天龍。まぁもしかしたら来るかもしれないな」
「そっかー! それは嬉しいかもしれないな! オレの力がついに天元突破か……いいもんだな」
もう自分が改二になると信じて疑っていない天龍に私は生暖かい視線を送りながらも無粋だろうとは思うけど言っておく。
「まだ決まったわけじゃないからそんなに期待度を上げておくと後でダメになりそうだからそこそこにしておくんだぞ?」
「分かってるって! しっかし、ああ楽しみだなぁ……」
どうやら私の助言は届いていないようだな。まぁそこが天龍らしくていいとも思うけどな。
怖気を知らない鉄砲玉って表現もおかしいけどなんにでも全力で突撃していく天龍は見ていて気持ちがいいからな。改めて納得する。
「まぁ楽しそうでなによりだよ」
「おうよ! そん時はオレがめい一杯活躍するから期待しておけよ!」
そんな感じで天龍は風のように部屋を出て行った。
それを見送りながら、
「相変わらず落ち着きがない奴だな」
「ふふ、そうですね。でも天龍さんらしくていいではないですか」
《榛名もそう思います。あれでこそ天龍さんですからね》
そう三人で話し合っていた。
うん。天龍が楽しそうで私も少しだけ楽しく感じられるよな。
これで本当に天龍が改二になったら頼もしさが増すからな。
「まぁ……誰がなるにせよ改二は楽しみだな」
「そうですね。球磨さん、長良さん、名取さん、天龍さん、龍田さんの全員に可能性がありますからとてもいい事だと思います」
《村雨さんの改二も控えていますからもしかしたら二人同時に改二の実装をするんでしょうか……?》
「それはそれで大変そうだな……」
そしたら久しぶりに疲れそうだと私は思ったのであった。
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