20優人部隊突入開始
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通り、何も変わらず平素の動作のように魚雷を装填し、主砲を発射する木連の一戦隊。
当然後続の本艦隊も訓練が行き届き、装填を失敗して自爆するような者はいない。
ビームやレーザー攻撃はディストーションフィールドで防がれ、対艦魚雷も対空防御が動作している間は大半が撃ち落とされる。
小型艦はほぼ無力化されたが、中型大型艦は、火力より防御力が高い鉄甲艦同志の戦いのように決定打が無いので沈まなかった。
そして何より地球側は主砲と対艦ミサイルを発射できなかった。数カ所人間の判断が必要な場所に、必要な人員が間に合わなかったためである。
やがて木連の戦隊が高速で通過して長円軌道に入り、超重量を転回させながら再度会敵を目指す間、優人部隊も突貫した。
「速度調整、相対速度、地球人艦隊に合わ〜せ〜、出現地点確定、敵旗艦右舷、発動機付近」
鉄神を三次元空間に戻した九十九は、零距離で右腕をフィールド内に捻り込んだ。
「敵機! 右舷に取り付いています、撃てっ! 撃てーーっ!」
「あんな直近、どうやって攻撃するんだ? あれもどうやって近付いた?」
「ゲキガンパンチ」
正式名称は次元歪曲断層障壁貫通腕だが、聖典の通り発音される。
叫んだりすると体力と酸素を消費するので、戦闘記録に音声を残すためだけに呟いた。
敵ディストーションフィールドを、次元歪曲断層で中和浸透させ、金属の腕を貫通させてから、敵艦内に反物質弾を投棄して時限信管で点火、自機は跳躍で退避し、敵を対消滅や量子論的爆発で沈める零距離特殊攻撃である。
「跳躍」
九十九も元一郎も明人も、アドレナリン過多でくしゃみも瞬きもしない状態で、流れ作業のように跳躍、索敵、降下、中和、貫通、投棄、点火、跳躍、の手順を繰り返した。
右腕が鈍れば左腕、左腕の装薬が尽きれば足へと変更し、中大型艦を爆殺して行く三機。
「ハー、ハー、ハー、ゲキガンキック、ハー、ハー、ハー」
元一郎は既に魔神の片腕を失い、足で貫通して爆薬を挿入する。引き抜くことが出来ない場合が多いので、跳躍しても着いてこない場合は膝下が投棄される。
「第一回攻撃終了。未確認なるも装薬十二発によって大被害を与えたものと思われる、第二回攻撃の為、装填を必要とする、跳躍」
腕と足に装填された弾薬を使い終わった九十九は、狙い撃ちされないように、艦隊決戦で次元歪曲断層を失った敵艦の、格納庫らしき広い空間に向けて跳躍、降下した。
「なっ、なんだあれっ? 敵なのか?」
「地球人め、失せろ、ゲキガンストーム」
開口部から熱線を吐いて周囲を焼き尽くし、背中に背負った追加爆薬を腕、足を開いて装填する。
通常このような危険物を剥き出しで運ぶなど有り得ないが、自爆攻撃中なので撃墜された場合は背負った装薬とともに散華する。
「開口、
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