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ラピス、母よりも強く愛して
19第一回火星海戦
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に突入する。
 血管切れそうな兵士と言うか、既に血管切れて血圧も上がりすぎ、ノルアドレナリンとかアドレナリン放出しまくりで、もう元の人生には戻れないほど漲っていた。
 もちろん戦闘薬と呼ばれる麻薬を服用して、披露がポンと取れるどころか、3,4日眠る必要すら無く、食事も取らないでも大丈夫、反射神経とかも覚醒しちゃって、死ぬのすら恐怖でも何でもない。
「爆薬投下っ、火星地上基地を掃滅せよっ!」
 質量兵器により地上軍を殲滅、決死隊でも有る降下部隊を全機投下。
 潜入部隊と呼応して女神様を確保、戦隊は多少減速しただけで火星守備艦隊に特攻し、一撃離脱の後、さらに減速して無防備で殴り合う、無謀すぎる計画を立てていた。
 指揮官は出師の表を書き「壮士立って再び帰らず」と言い辞世の句も残し、参加者は全員遺書を提出済み、それでも志願者が絶えず、落選した者は泣いて悔しがって戦友を送り出した。
「おさらば、靖国で逢おう! 女神様万歳!」
 無線封鎖前に最期の別れが行われ、史上初の艦隊による大気圏突入後の重力ターンが敢行された。
 火星には数十、数百の燃え尽きない流星が現れ、火星全土からも観測された。
 その一部は火星の地上基地に落下して、位置エネルギーの全てを放出して蒸発する。
 血と汗を流し、血の小便が出るまで訓練した成果により、着弾位置は1ミリもずれずに成功した。
「次元歪曲断層最大硬化、減速後に地上部隊を降下させるっ! 降下口ひら〜け〜!」
 メキメキと音を立てて、キールを軋ませながら減速、転回を行うボロ船。製造プラントを使用して作ったのではなく、木連人が作った技術力が低い製品であった。。
 両陣営には重力制御技術は提供されていないので、慣性の法則は無視できず、火星に急行した分だけ速度が高く、月脱出船と同じように絶叫マシーンへと成り下がった。
 それでも士気は高く、死を目前にしても悲鳴を上げる者などおらず、復讐のために生残性も居住性も無視された船体には、溶接やボルトの一本まで命と魂が込められ、どんな破壊的な出来事が起こっても破断せず、乗員と降下兵の命を守った。

 明人達優人部隊艦からも通常の機動歩兵が降下する。
 跳躍が不可能な一般兵なので、たとえ病人でも、これ以降艦内に残って作戦に参加すれば跳躍空間に汚染されて死ぬ。
 降下しても帰還は考慮されていない上、潜入部隊と呼応できなければ水と食料の補給すら受けられないが、これから三日間、戦闘薬によって睡眠も食事も不要な状態で破壊を撒き散らして、弾薬を使い果たした後、爆撃を生き残った地球軍に包囲されて散華する。当然虜囚の辱めは受けない。
「ここまで運んで頂き、ありがとうございましたっ! また靖国で会いましょう!」
 声変わりして間もないような少年兵達は、全員笑顔のまま降下ハッチから消え
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