17ピカチュウがんばりまチュウ
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「はい」
「それに、俺は一人ではないんです。陛下直属の頭脳である俺も、同じ受精卵を分割したクローンなんです」
「ええっ?」
「こんな、皇子の予備である身分で、お嬢さんとの結婚を願えるとは思っていませんが、一人の人間として、九十九の親友として、お嬢さんとの交際を認めて下さい」
逆に頭を下げられてしまい恐縮する両親、すぐに頭を上げさせて、また頭を下げた。
「こちらこそ勿体無いお話、娘の命まで救って頂いて、皇子殿下と交際して頂けるなど、ありがたい事です、是非あの馬鹿娘を末永くご指導下さい」
「そうですか、ありがとうございますっ、きっと「娘はやらん」なんて怒られると思ってましたから、緊張しました」
ようやく少年らしい笑顔に戻り、それでいて自分が受精卵を分割したとは言えアキトのクローンであり、ラピスとは決して結ばれない位置にいる悲痛な表情を隠して笑った。
「ささ、もう箸を付けてしまいましたが、宜しければお召し上がり下さい」
「その話し方もやめて下さい、親父の親友で九十九の親父さんですから、叔父さん同然ですし、これから本当に親子になるかも知れないんですから、今まで通りでお願いしますよ」
皇子の身でありながら、驕らず、命令もしない明人にさらに好感を持つピカチューの両親。
しかし、同僚は火星で庶民として暮らしていた女神様と肉体関係があり、皇子皇女の父であると知り(ちがいます)、家族ぐるみの付き合いがある奥方と違う相手、それも皇帝と不倫関係に有る(ありません)相手と、翌日からどう付き合えば良いのか困った。
その頃のピカッチューー!
ユキナが警察に連行された後は、綱紀粛正のため、芋蔓式に女子校の生徒全員が捕まり、泣き叫んで死罪を嫌がって、ユキナの牢の前を引き摺って行かれた。
「雪菜っ、お前があたしらを売ったんだなっ、そうなんだろっ?」
「裏切り者っ、お前がっ、お前が自分だけ助かるためにっ! 私達全員をっ、仲間を売ったんだ!」
「ち… ちがう、違うっ!」
耳を塞いで背中を向けて縮こまって震え、親友達の悲鳴や罵りを聞かないようにするが、「何故か」全員ユキナの牢の前で一旦停止し、呪詛の言葉を並べてから連れ去られて行く。
級友の場合、録音された証拠もあり、皇女殿下からの恩赦が無いので、取り調べを受けた後に十三段階段を引き摺られてでも登らされるか、毒杯を自ら仰いで自決。それが嫌ならエアロック直行で数人まとめて放り出される。
「イヤアアアアアアアアッ! 殺さないでっ、まだ、まだ死にたくないんですっ、許して下さいっ、どうか、どうか〜〜〜っ!」
わざわざ連行されて外に放り出される前にも、ユキナの牢の前で泣き叫んで、刑務官の足に縋り付いて助命嘆願する少女。
「下賤な非国民の分際で何を言うか? 汚らしい体液で制服が汚れる!」
蹴り
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