17ピカチュウがんばりまチュウ
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で膝を付いて、伍長、郷長にも頭を下げる明人。
これは「白鳥明人」なので、皇帝直属、最高級品のブラックアキトとは違うが、優人部隊での肉体改装は受けている明人である。
「まだ子供の雪菜さんですから、学校と同じように話しただけです。どうかお許し下さいっ」
「手をお上げ下さい、女神様の親衛隊の制服が汚れてしまいます、あの娘にそれほどの価値はありません」
ラピス親衛隊で優人部隊の隊士に土下座などさせると、郷長の方が後で呼び出されて命が危ない。
そこに、かぐや姫にでも出て来そうな天人の行列と牛車が跳躍してきて、文武百官が並ぶ。
「「これは、まさか?」」
「姫様?」
従者のアンドロイドが牛車の御簾を開け、中の貴人が降りて来た。
「女神様の、おな〜り〜〜」
随伴の者が声を上げると、その意味を理解した者は明人と同じように土下座をして、天女のような貴人を迎えた。もちろん顔を上げることは許されない。
「面を上げよ」
鈴の音のような声が響くと、顔を確かめられるよう頭を上げたが、まだ視線を合わすような真似も、声を出す事も許されない。
「「「「「ははーー」」」」」
簡易な外出着の着物の上に笠を被り、傘から薄絹が降りて顔が見えないようにしている貴人、ラピス29号Rである。
「兄上、妹にそのような礼は不要です、お立ち下さい」
「え? ああ」
ラピスが言ってしまったので、世間体を取り繕う芝居をやめ、立ち上がって並ぶ明人。
「聞いたように、我が兄は皇帝である母が産み落とせし赤子、同じ母の胎内で共に育った双子、その言葉は我と同格である」
「「「「はーー」」」」
息子の同僚で、親衛隊隊士と思っていた少年は、皇帝の皇子で、生き神様とも双子の関係であらせられる天人であると教えられ、恐れ入って深く頭を下げる一同。
「白鳥雪菜をここへ」
「はっ」
皇女、皇子の前でエアロックを開けるような不敬は許されないので、外側の防爆シャッターを一枚閉じて、ようやく内壁を開け、腰を抜かしたユキナが連れ出された。
「白鳥雪菜、我が兄の助命嘆願である。皇子、皇女に与えられた特権により罪二等を減じ、不敬の罪を問わぬ、その罪親族にも及ばず、下がって良い」
「え? あ? あの?」
父親に頭を押さえ付けられ土下座し、意味も分からないまま許されたユキナ。しかし死罪、遠島の次、入牢と手鎖は免れないので、随伴の警官に連れて行かれてしまう。
「雪菜さんっ」
「兄上、これ以上は不粋と言うもの、入牢し教育されるのもまた一興、この国の決まり事を守って貰いましょう」
「ああ……」
「皆の者、お陰で思いがけぬ所で兄と逢えた、褒めて遣わす、下がって良いぞ」
「「「「ははーー」」」」
姫様よりお褒めの言葉が出たので、随員から各員に恩賜の品が下賜された。「
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