15連続爆破テロリスト、イネスフレサンジュ逮捕
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」にジャンプして泣きながら抱き着いた。
「お兄ちゃん! 助けに来てくれたのねっ!」
「もう大丈夫だ、安心しろよ」
恐怖に歯を鳴らしながら愛しい人に抱き着いたアイは、すぐに怒りによって右手を動かされ、身体に覚えさせられていた自分のATと同じ機体を操作して、20ミリブラスターを政府関係者に向けて乱射した。
近距離なので外れなかった弾丸は、脳のチップもろとも体を爆散させ、地上車も周囲の警官も巻き込んで破壊した。
(怖ええ〜〜)
血の繋がりのない妹で恋人に恐怖するアキト。先程まで恐怖に震えていた娘の表情は、炎の赤に染められ、復讐者の歪んだ笑顔に変わっていった。
赤毛から金髪に変わる途中の髪も、再び赤く染まり、そばかすが多かった子供らしい顔も、悪鬼羅刹と呼ぶのが相応しい表情に塗り替えられていた。
『逃げるわよっ、もう家には帰れないっ』
『ええ、反政府軍に合流しましょう』
なんとなく「さらばいとしき日々よ、もう帰れない」になってしまったので、母の勧めにより反政府軍に合流することになった一同。
「ちょっと待って、仕返ししてやりたいの」
別にレイプされた訳でもなく、尋問拷問を受けた訳でもないのに、もう被害者のつもりで復讐を誓うアイ。
アキトの膝の上で後背座位?の体制のまま、手慣れた様子でコンソールを弄り、他の2機と同調させ、間近に迫っていた政府庁舎に照準を合わせた。
「ファアアーーーーク!」
3機に搭載されていた誘導弾が全弾発射されて、政府の合同庁舎の中でも一際高い、火星政府の議事堂に着弾、低い位置が崩れてビル全体が粉砕されて、周囲の建物も巻き込んで倒壊した。
(こいつ、とうとうやりやがった……)
アキトでも怖くて手を出せなかった、火星政府機関の中央を破壊した、連続爆破テロリスト、イネス・フレサンジュ。
何の罪もない一般職員、議会関係者、警備員。囚われていたはずの反政府組織メンバーや、それらを拷問、尋問していた軍人、警官、纏めてSATSUGAIしてしまった妹に恐怖した。
((まあ、アイちゃんったら))
少々ゴミ掃除をして瓦礫を散らかしてしまった女の子を、温かい目で見て笑っているラピス母、娘。
即座に警報が鳴り響き、軍事施設からは飛行兵器がスクランブル発進、通常パニックになって、ダメージから回復するまで何の活動もできなくなるはずの政府軍も、いつもの事なのですぐに立ち直り、テロの二次爆発に気を付けながら救出消火作業に入り、外の動ける者は地上車や装甲車に乗り込んで、誘導弾が発射された地点へと向かった。
『もう、アイちゃん、これから逃げるのに誘導弾全部使っちゃうなんて、ダメでしょ?』
まるで娘が「おこづかい」を無駄使いして、早々と使い切ったのを責めるような、軽い口調で笑いながら責めるラピス母。
現政府を
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