14僕の学校も戦場だった
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の行為。アキトにとっても、憎みべき地球人から火星を守る行為、もう三人には倫理的苦痛は存在しない。
「ゴー、ゴー、ゴー!」
エステバリスより素早く、パワードスーツより低く遠くジャンプし、視線でロックオンした物体に対して、肩から飛び出した爆薬が襲い掛かって爆破する。
それを監視しているラピス達は、テロリストであるアキトの再誕に歓喜し、自らもユーチャリスに搭乗してグラビティブラストを叩き込みたいと願ったが、まだまだ入門用のミッションに、戦闘艦を投入するのは早すぎると自粛した。
『三時方向より航空兵力、対ATミサイル多数接近』
AT搭載の簡単な戦闘AIでは無く、戦場の全てを把握しているオモイカネ型人口知能からのインフォメーションに対応して、スモークディスチャージャーを展開して、光学、熱誘導弾を撹乱する。
こんな小型の使い捨て陸上兵器に搭載されているはずの無い、アンチミサイル、対空レーザーが自動で起動、アキトとラピスの主要兵器が飛行兵器を撃ち落とし破壊して行く。
『輸送中の自動機械を確認、距離300、200、100、タッチダウン。直ちに撤収を推奨します』
輸送用のコンテナも爆破し、勝利条件を満たしたので撤収を推奨するAI。しかし廃ゲーマーになってしまい、この程度で満足できない一同の為に、今夜もプレゼントが用意された。
『罠です、包囲されました。空港全周に機動兵器多数、隠蔽配置されていました。即時撤退を推奨します!』
テレビゲームの進行と同じく、勝利条件を満たすと突然現れる兵器群。一夜でこれだけの損害を出せば、どんな国家でも破綻して、植民地経営を諦めるほどの自動兵器が投入されていた。
「すげえっ!」
戦闘中の高揚感で、どんな麻薬よりも興奮し、自分の脳から麻薬物質を放出するアキト。
まだ悲惨な敗北など経験していないので、今までの大変な撤退戦、エナルギーや弾丸を無くして、撃墜されるのでは無いかと思えた恐怖心、その時と同じような高揚感が身を包み、戦闘マニアのような体になり果てた。
「私やお兄ちゃんを殺そうとしてるのはどいつだっ!」
既に恐怖よりも、自己防衛の思考と、地球人への憎しみが勝ったアイも、絶望的な包囲殲滅戦に立ち向かい、撤退推奨方向に向かって誘導弾をロックオンした。
「ファアーーックッ! ロックンロール!」
恐怖から血糖値もエンドルフィンも下がり、ガタガタと震える手で操縦桿を握って発射ボタンを押したアイ。
何やらあらぬ事を叫びながらミサイルを送り出し、大小便をオムツに漏らしながらエンドルフィンの欠乏状態を脱して、アドレナリンとノルアドレナリン過多で瞬きすらしないでモニターを見つめ、破壊の跡を確認した。
「ヤフーーーーッ! ファッキン! ガッチャ!」
下品な叫び声を上げ、爆炎の中に突入するアキトとアイ、残存
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