13ブラックアキト
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、多勢に無勢、すぐに取り押さえられてしまう。
(ヒッ! アキトがっ!)
もうその時点で子供の両親には逮捕状が発行され、その子達も強制収容所への特急券が発行された。
「やめろっ、おまえ達っ、何をしてるっ」
そこで、声を張り上げてアキトを助ける人物が現れた。それは官舎に住む軍人の子供、白鳥九十九と月臣元一郎だった。
「へっ、ちきゅうじんをやっつけてるだけだ、それともおまえらも、なかまなのか?」
「何を言う、こいつも火星から逃げてきたんだ、俺達の祖先と同じだろう、悪いのは地球人だ」
小学生にしては、漢字交じりの難しい言葉を話す白鳥と月臣、彼らもまた、アキトと時期を合わせて「製造」されていたので、知的レベルは高かった。
「ふんっ、クズどもめ、どこに捨てられたい?」
体の紋様を光らせ、自分を押さえ付けている子供達を、ラピスに教わった通り、ボソンジャンプで消そうとしているアキト。
「なんだ?こいつ光ってるぞ」
「きもちわりぃ」
転校早々、いじめっ子を放り出して問題児になろうとしているアキト。しかし火星の子供とは違い、ジャンプした瞬間に全員死んでしまう。
「何いってんだ? こいつ」
「へっ、おまえこそエアロックの外に捨ててやるぜ」
真空の宇宙へ放り出すかどうか考えるアキトだったが、やはり本来の優しさが出てしまい、歩いて帰れる距離にしようと思い直した。
王宮
「だめっ!」
王宮では、ラピス29号Rが急に立ち上がり、従者を驚かせていた。
「どうなさいました? 姫様」
「やめてぇっ!」
アキトがジャンプさせるより早く、小学校に向けて跳躍するラピス。
「た、大変っ! 姫様がっ!」
小学校
ジャンプフィールドを展開し、周りの4人を包みこむアキト。
「なんだっ?これ」
「お、おれも光ってる!」
火星生まれの子孫がいるのか、B級以下のジャンパーもいた。
「行くぞ」
「アキトッ!だめっ!」
ついに我慢できず、ラピスが出現した。もちろん他の子供がどうなろうが、何も心配していなかったが、後になってアキトが後悔して苦しむのには耐えられなかった。
「ここの子供はジャンプさせると死んでしまうのっ!」
「ラピス……」
「「「「「「「ええっ?」」」」」」」
突然現れた少女に驚く一同、それがテレビで放送されていた「生き神様」だったので、さらに驚かされる。
王宮近衛隊駐屯地
「監視室! 姫様が跳躍された、すぐに捜索をっ!」
その頃、王宮では、突然消えたラピスを気遣い、従者達が騒ぎ始めていた。
「現在位置判明、姫様は官舎中央の小学校に跳躍された模様、天河明人のいる教室です!」
ラピスに付いている発信機から、今いる場所が警備兵に通達される。
「近衛隊はただちに出動! 姫様の安全を
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