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ラピス、母よりも強く愛して
04アキト生誕
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、なにしてるの? だめぇ、はなれて〜!」
 アキトもユリカに気付き、後を振り向いたが、頬を赤らめてトロンとした表情を見たユリカの目に、涙が浮かんで来た。
「ア… アキトのバカッ、うわ〜〜〜〜〜ん!」
 泣きながら走り去るユリカだったが、後を追うのはラピスが許さなかった。
「だめ、もっと」
 ユリカの泣き声がドップラー効果を起こしながら遠ざかって行くが、アキトには対面座位(笑)で抱き合っているラピスを跳ね除けてまで、ユリカを追うような価値感を持っていなかった。
「ユリカどうしてないちゃったんだろ?」
 天然の上に子供と言う条件が重なり、さらに女心が分からないアキト。
 難聴ラノベ主人公ではないが、ラピスがその音声を消すし、アキトの耳に侵入もさせないし、まずその女に告白の言葉など発声させない。
「それはね、わたしとアキトの仲が良かったから、悲しくなったのよ」
 意味が分からず頭に?マークを出し悩む。
「ふーん、じゃあこんどユリカとも「なかよく」したらよろこぶかな?」
 悪意の無い表情で、平然と言い放つアキト。
「だめっ! 私以外と、こんな事しちゃ嫌っ!」
 今度はラピスが悲しそうな表情をしたので思い直す。
「うん、ラピスがないたらいやだもん」
 子供のアキトは、知らない事や気持ちいい事や「女の子の秘密」でも「本格的なおいしゃさんごっこ」でも何でも教えてくれるラピスが大好きだったので、「おままごと」や「お人形さんごっこ」ばかり要求するユリカより、遥かに大切な存在だった。

「どうしたのアキト? またユリカちゃん泣いて帰っちゃったわよ」
 二階に上がって来たアキトの母も、その光景を見て凍り付いた。
「何してるのっ、あなた達!」
 驚く母にアキトが答えた。
「うんテレビでチュッてしてたから、まねしてたんだ」
 まだアキトは5歳だったが、相手がラピスだったので、入っているような気がして(何が?)驚かされたが、アキトの状態を見て安心する。
「そ、そうなの?」
「すみません叔母様、私達が「仲良く」していたので、またユリカさんが嫉妬して、泣いてしまったようです」
 とても5歳の子供とは思えない言葉を話すラピスだが?
「もっと〜」
 一応子供のような演技をして、またアキトに抱き付いた。
「あらあら、モテモテ(死語)ね〜アキトは、あんまり女の子を泣かすんじゃないわよ」
 自慢の息子を、少し誇らしく思いながら立ち去る母。
 そう、将来アキトは10人以上の女を泣かせず、いい声で鳴かせ… もとい、幸せにしなければならない、ラピスの訓練は続いた。
(フフッ、アキトができるようになったら毎日特訓よ(ナニを?)、その頃には邪魔者には消えて貰わないと)
 またアキトの両親とかユリカの家族は、アキトが8歳ぐらいになると、ラピスに消
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