04アキト生誕
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卵細胞を傷付けないよう、減数分裂した後で丁寧に分離する事が決まり、「アキトが私の赤ちゃん」動議や、「二人の赤ちゃん」論も考慮される事になった。
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『では分離を開始します、受け取り方法は防爆トランクでよろしいですか?』
しかしラピス達の狙いを知っているオモイカネは、少し投げやりだった。
「「「「「「「「「「あ、私は卵だけ試験管に入れて出して」」」」」」」」」
トランクごと「お持ち帰り」するラピス以外にも「生」で欲しがるラピス達がいた。
なんだかんだ言っておいて、キッチリ「危険日」に合わせて来て、一番安全な「自分の子宮の中」に着床させて帰るつもりらしい。
((((やっぱりコイツら…))))
いつの間にかアキトのレプリカに「注射」してもらい、何度か育児経験も積んだラピス達。
しかし、残念ながら日取りを合わせられなかったラピスも、帰り次第自分のお腹に収めるつもりでいた。
そして生でアキトの受精卵を受け取ったラピス達は、個室に入って医療用ベッドに寝転んだ。
「あっ!アキトが入って来る、あ、赤ちゃん出来ちゃうっ」
「いいの、アキトだったらいいのっ、私一人でも育てるからっ!」
やたら気分を出しながら、アキトを着床させていくラピス達。
「「「これは保険だから、もしアキトが増えなかった時の保険なんだからね」」」
と言い訳しながら、
「あ、アキト!そんなに強く吸っちゃだめ!出ちゃう!出ちゃうよ!」
これは、顕微鏡を見ながら作業しているアキトが、ラピスの卵子の核を吸い出して、アキトの細胞が分裂した後に、自分の胚の細胞核を吸い出している時のセリフだったりする。
「アキトが中に出てる 出来ちゃう! 赤ちゃんできちゃう!」
これは、自分の卵子に、アキトの細胞の核を植え付けさせる時のセリフ、このラピスも、すっかり壊れていた。
そんなラピス達はコト?が終わった後、ベッドに横たわり、グッタリしていた。
「あっ!動いたっ(はーと)」
生物学的にそんな事は有り得ないが、今のラピスには「アキトが動いた」ように思えるのだから仕方ない。
ラピス全員がメンヘラリシカボーダー中二病統合失調症の幻覚誇大妄想患者に成長していたので、医者でも匙を投げて病院が逃げ出すぐらいの重篤な患者になっていた。
そしてボソンジャンプは禁止されていた火星の責任者、比較的壊れていない、まともなラピスの部屋では。
「アキトが私の中にいる…… やっと、やっと帰って来たのね、あはっ、はっ、あははははははははははっ!!」
ベッドに横たわり、狂ったように笑いながら、とめどなく涙を流していた。
「これでもう、誰にもアキトを傷付けさせない。ふふっ、これまでアキトを苦しめ続けた神や悪魔がいるなら聞くがいいっ! 私はお前達にも絶対に負けない
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