04アキト生誕
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病により淘汰を繰り返すか、全てはこれからの十数年で決まるのです」
(…………)
余りにも急な出来事に、言葉も無いテンカワ母。
「これから、その子の命を狙う者達と、守ろうとする者が現れるでしょう、今後はくれぐれも慎重に行動して下さい」
「は、はい…」
きっと過去に行ったユーチャリスが昔のアニメを仕入れて来て、オモイカネ達が検討した結果「宗教色の強い脚本は受ける」と判断されたらしい。
「そしてもし彼が志半ばに倒れるなら、人は苦渋に満ちた千年を過ごし、彼が成人し人々を導くなら、素晴らしい時代の幕開けとなるでしょう」
他の救世主物の脚本では、「胸に七つの傷があるアキト」が、ジュンにさらわれたユリカを助けるため、興廃した世界を旅して、様々な強敵と戦い、実は死んだはずのユリカが南斗最後の将だったとか、実はルリが双子で、元斗光拳が守護する光の救世主だった、と言う脚本もあったが、そのあたりは後々流用されるらしい。
アキトをジャンプさせられない以上、当然、帰りは徒歩になる、外に出たラピスは「合鍵」でしっかり戸締りをして、テンカワ家を離れた。
「進路クリアー、異常無し」
隣の家まで僅か10メートルの道のりを、装甲シャッターが覆い、多数のラピスが警備していた。
上空にはユーチャリスまで現れ、アキトの受精卵は相転移砲にも耐える頑丈なトランクに入れられ、隣まで移動して行った。
ラピス(天使)達が帰って来ると、待ちかねた他のラピスが出迎える。
「「「「「「「「「「アキトー、アキトー」」」」」」」」」」
「すぐにアキトのバックアップをとります、これからは各人が責任を持ってアキトを守って、太陽系規模の災害が起こっても、アキトだけは守るように」
オリジナルに近い、火星の責任者なラピス(母)が、他のラピスに注意していた。
数百年前、アキトのバックアップ会議にて
『通常、受精卵からクローニングする場合、分裂した卵を切り分けて行くのですが…』
それを聞いたラピス達は、一斉に悲鳴を上げ、オモイカネの一台を非難した。
「「「「「「「「「「「「「アキトを二つに切るなんて正気なの!!? 私にはそんな事出来ないっ!!」」」」」」」」」」」」」
確かにクローンを作る場合、卵が分裂した時に切り分け、卵の万能性を利用して増やして行くが、ラピス達には「アキトを二つに切る」など、想像も出来ない暴挙だった。
「「「ふうっ」」」
一部の気の弱いラピスは、それを聞いただけで血の気が引き、貧血を起こして倒れてしまった。
「「「「オモイカネ! 例えお前でも、二度とそんな事を口にしたら許さない!!」」」」
他のラピスも口々にオモイカネを罵り、倒れたラピスを介抱していた。
「「「いやっ!いやああああああああああ!!」」」
残りのラピ
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