01過去への跳躍
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して怯えるラピスを救い出し、優しく包み込んだアキトと出会った。
「もう大丈夫だ、俺は奴らのように、酷いことはしない」
優しく抱き起こされたラピスは、生まれて初めて「安らぎ」と言う物を感じた。
場面が変わると、ユリカやルリと、貧しいながらも楽しく暮らしていたアキトがいた。
「よしっ、結婚するぞっ」
「やっぱりアキトは私の事が大好きっ!」
ユリカの視点から見て幸せを感じているラピス。
またルリとなって二人の幸せを願いながら、何かを失ったような空虚な感情に満たされていた。
(これは何、アキトとエリナが話していた時、同じような感じがした)
月のネルガルで、ラピスは嫉妬と言う感情を覚えていた。もっともそれは子供か動物のような、純粋な物だったが。
次にはナデシコに乗り、木連と戦っているアキトがいた。
「アキトは私の王子様なんだよっ、いつも私がピンチの時に駆け付けてくれて、助けてくれるのっ!」
時にラピスはユリカであったり、リョーコとして共に戦っていた。
「よう、アキト、相変わらずバカか?」
「何だよっ、いきなりっ」
「おめえ、人のばかり作って、自分は食べてないだろ、ほら食えよ」
リョーコになって、アキトの隣に座る。
(アキトと一緒にいると暖かい)
ある時はメグミとなって、死んだガイや、サツキミドリコロニーの者達のために涙し、友情を深めて行く。
「お帰りなさいアキトさん、やりましたねっ」
「ありがとう、メグミちゃんのおかげだよ」
アキトの成功を喜び、口付けを交わす。
(…………(理解不能))
「嘘っ、これって夢よね? 悪い夢なんだわ」
ユリカとしてそれを目撃してしまい、震えていた。
(イヤだ、アキトを連れて行かないで)
またある時は少女のルリとなって、その横顔を見つめていた。
「テンカワさんの思い込みって、素敵です…」
(この感じは何? 暖かさより、もっと熱い感じがする)
そして戦争の始まった頃の火星では、幼いアイとして一瞬の出会いを果たしていた。
「はい、どうぞ」
アイちゃんになっているラピスに、仕入れたミカンを渡すアキト。
「ありがとう、お兄ちゃん! ねえ、デートしよ!」
「まあ、この子ったら」
(デート…?)
さらに昔、幼馴染のユリカとなって、いつもアキトを見守っていた。
「どうしたの? ポンポン痛いの? だったら元気になる「おまじない」してあげる。 目を閉じて」
素直に目を閉じたアキトにキスをする。
「うわーっ、何するんだよお前っ」
驚いたアキトを押し倒し、さらにキスを迫る。
「アキトー!」
(…………(解析不能))
最後には母として、産まれたばかりのアキトを抱いて見つめていた。
「私があなたのママよ。あなたの名前は
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