第2章
戦闘校舎のフェニックス
第21話 絶賛、決戦中です!
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ーシアと本陣に奇襲を掛けるから、できる限り敵を引き付けて、時間を稼いでちょうだい』
「奇襲!」
『やむを得ないわ。朱乃の回復を待って、各個撃破する予定だったけど、敵が直接「女王」をぶつけてきてわね』
「しかし部長、『王』が本陣を出るのは、リスクが大きすぎますよ!」
『敵だってそう思うでしょう。そこが狙い目よ。いくらフェニックスの肉体が不死身だといっても、心まではそうじゃない。戦意を失わすほどの攻撃を加えれば、ライザーに勝つことができる。この私が直接ライザーの心をへし折ってあげるわ!』
部長の力強い宣言と共に、通信が途絶える。
部長の決意に満ちた言葉に、俺は腹を決めた。木場も同じ様子だ。
「そうと決まれば、オカルト研究部悪魔男子コンビで──」
「派手に行くかい!」
俺たちは小屋から一気に飛び出て、グラウンドの真ん中に立つと、大声で叫んだ。
「やい! どうせ隠れてるんだろ! 正々堂々勝負しやがれ!」
「ふふふ・・・・・・」
「「!」」
俺の声に応えるように、誰かの笑い声がグラウンドに流れる。声の方向へ首を向けると、土煙の向こうに、甲冑を着込んだ女が立っている。
「私はライザーさまに仕える『騎士』カーラマインだ。堂々と真っ正面から出てくるなど、正気の沙汰とは思えんな。だが、私はおまえらのようなバカが大好きだ!」
そう言うと、剣を抜き、炎を纏わせた。そして、こちらからは木場が前に出た。
「僕はリアスさまに仕える『騎士』木場祐斗。『騎士』同士の戦い、待ち望んでいたよ!」
「よくぞ言った。リアス・グレモリーの『騎士よ!」
直後、二人は一直線に突っ込むと、真正面から切り結び、すぐに離れ、火花散る凄まじい剣戟を繰り広げる。しだいに二人の戦いは段々とヒートアップしていき、俺の目では追えない位の速さによる戦いになっていった。
「・・・・・・すっげぇ・・・・・・つか、俺の出番なくね・・・・・・?」
「そうとも限らないぞ」
「ッ!?」
背後から声をかけられ、振り返ると、顔の半分に仮面を着けている女がいた。
「・・・・・・カーラマインったら、頭の中まで剣、剣、剣で埋め尽くされているんですもの」
そこへもう一人、金髪のお嬢様風の子が現れた。
「駒を犠牲にするのも渋い顔をしてましたし。まったく、泥臭いったら。しかも、せっかくかわいい子を見つけたと思ったら、そちらも剣バカだなんて。まったく、ついてませんわ」
さらに、その子の後ろに三人、別の方向からも一人現れて、俺は完全に囲まれていた。ていうか、残りの駒が全員現れた。
これで本陣はライザーだけになるから、部長の読みは当たったということか
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