第2章
戦闘校舎のフェニックス
第21話 絶賛、決戦中です!
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アさんの無情なアナウンスが聞こえてきた。
「クッソォ! よくも小猫ちゃんを!」
「ふふふ。獲物を狩るときは、何かをやり遂げた瞬間が一番やりやすい。こちらは多少の駒を『犠牲』にしてもあなたたちの一人でも倒せれば、人数の少ないあなたたちには十分大打撃ですもの。いくら足掻こうと、あなたたちにライザーさまは倒せないわ」
愉快そうに笑うライザーの『女王』に俺は怒りで体を震えさせる。
「降りて来やがれぇぇッ!? 俺が相手だ!」
『・・・・・・落ち着きなさい、イッセー』
冷静じゃなくなる俺を諌めるように部長から通信が入る。
『戦闘不能になった者はしかるべき場所に転送されて、治療を施されるわ。小猫は死んだわけじゃないの・・・・・・冷静になりなさい・・・・・・!』
顔は見えないし、冷静そうだけど、明らかに部長の声が震えていた。
「でもッ!?」
「諦めなさい坊や。いくら足掻いても私たちには勝てないわよ」
「ッ!」
ライザーの『女王』が手に持つ杖を構えたのを見て、身構える。
「あらあら」
「あ、朱乃さん!」
そこへ、俺とライザー『女王』の間に朱乃さんが降り立った。
「イッセーくん。ここは私に任せて、先をお急ぎなさい。うふ、心配には及びませんわ。私が全身全霊をもって、小猫ちゃんの仇を討ちますもの」
「わかりました、朱乃さん!」
朱乃さんの言葉でようやく冷静さを取り戻した俺は、その場を朱乃さんに任せ、グラウンドに向けて駆け出した。
直後、背後で爆発音が鳴り響いた。
―○●○―
『ライザーさまの「兵士」三名、リタイヤ』
グランド付近まで来たところでグレイフィアさんのアナウンスが聞こえた。
「三人!? ──って、うわぁ!?」
いきなり誰かに引っ張られ、体育用具を入れる小屋の中に連れ込まれた!
「やあ」
引っ張った犯人は木場だった。
「おまえかよ! あっ、いまの三人って?」
「朱乃さんの結界のおかげでだいぶ楽できたよ」
やっぱり、いまのアナウンスは木場がやったことだったのか。
「・・・・・・木場、悪い。小猫ちゃんが・・・・・・」
「聞いたよ。・・・・・・あまり表に出さない子だけど、今日は張り切っていたよ。・・・・・・無念だったろうね」
俺はそれを聞き、木場の前に拳を突き出す。
「勝とうぜ、絶対!」
「ふ、もちろんだよ!」
俺が差し出した拳に、木場が自分の拳を当てる。普段は癪に障るイケメンだが、戦闘になれば頼りになる味方だ。
『祐斗、イッセー、聞こえる?』
そこへ、部長から通信が入る。
『私はア
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