第12話
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「あ………クレア大尉―――いえ少佐。お久しぶりですね。」
「ふふっ………ええ………3ヵ月前のバルヘイム宮での年始のパーティーの送迎以来でしょうか?第U分校への就任、本当におめでとうございます。就任の経緯を考えると、私からの言葉ではご迷惑かもしれませんが……」
リィンに祝福の言葉を述べたクレア少佐は複雑そうな表情を浮かべ
「いえ、そんな事はないですよ。まさかクレア少佐が受け渡しに来てくれるなんて夢にも思いませんでしたが。」
クレア少佐の言葉に対して謙遜した様子で答えたリィンは苦笑しながらクレア少佐を見つめた。
「ふふっ………ミリアムちゃんとレクターさんに先を越されてしまいましたから。――――というのは冗談として今回の計画では、演習地の確保も含め鉄道憲兵隊がバックアップしています。現地までの連絡要員として同行しますので小姑と思って我慢していただけると。」
「小姑って……はは。」
クレア少佐の冗談を交えた説明にリィンが苦笑したその時
「やれやれ………”氷の乙女”とも知り合いとか、マジでお前やロイドの綺麗なお姉様方と次々とお知り合いになれる強運を分けて欲しいぜ。」
ランディがランドロスと共に二人に近づいてきた。
「いや、意味がわからないんだが………」
「ふふっ……―――――オルランド准佐とこうして会うのは初めてになるでしょうか?レクターさんから、オルランド准佐の噂はかねがね伺っています。」
ランディの言葉に疲れた表情で答えたリィンの様子を微笑ましく見守っていたクレア少佐は気を取り直してランディに視線を向けた。
「あの”かかし男”からねぇ……大方”かかし男”の事だから俺の事もさぞ、面白おかしく伝えたんだろう?」
「フフ、多少脚色を加えた噂である事は否定しません。――――第U分校への協力、本当にありがとうございました。」
「ま、半ばウチのリア充皇帝共のせいによる強制だったけどな。心配せずとも、振られた仕事はきっちりこなすつもりだし、アンタらが怪しむような”仕事”をするつもりはないぜ。――――アンタらがあんまり悪辣なことをしない限りはな。」
クレア少佐に感謝の言葉を述べられたランディは苦笑しながら答えたが、すぐに意味ありげな笑みを浮かべて辛辣な言葉を口にした。
「ええ………肝に銘じます。」
(まあ、エレボニアとクロスベルの状況を考えれば、ランディの態度も当然と言えば当然か……)
ランディの言葉をクレア少佐が素直に受け取っている様子をリィンは静かな表情で見守っていた。
「そして貴方が………」
「よー、あんたがあの名高い”氷の乙女”か!俺は仮面の紳士ってもんだ、よ
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