■■SAO編 主人公:マルバ■■
二人は出会い、そして◆違うよって言わなきゃいけないのに
第二十二話 第五十六層フィールドボス攻略会議
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「さて、これで九人だ。アスナ、無理に決行するっていうなら九人も攻略人数が減ることになるよ。それでもその計画のまま進めるの?」
アスナは唇をわなわなと震わせてから、音を立てて椅子を引き、そこに座り叫んだ。
「私の意見に反対だと言うのなら、代替案を提示してください!」
結局のところ、いつも通り前衛を立ててヘイト値を管理し、スイッチを繰り返して倒すことになった。
会議が終わり、マルバは先ほど味方に立ってくれたプレイヤーたちに礼を言って回った。そこで二人のプレイヤーがマルバとパーティーを組みたいと申し出てきた。
一人は大きな盾を持つ剣士、ミズキ。もう一人はフードの槍使い、アイリア。
特に断る理由もなく、マルバとシリカはそれを喜んで受け入れることにした。互いに自己紹介を行う。
「俺はミズキ。剣も持ってるけど、俺の一番の武器はこの盾さ。《盾攻撃スキル》っていうエクストラスキルを持ってるもんで、盾で攻撃できんだよ。シルドバッシュっていえばいいんかね。ただ、筋力値はこいつを持てるぎりぎりまでしか上げてないもんだから、攻撃は期待しないでくれや。その分防御は任せといてくれよ。」
ミズキの肩の鷹が高い声で鳴き、一度羽ばたいてみせた。その羽はキラキラと光を放っていて、羽ばたくと同時にその光がわずかにこぼれ、あたりに飛び散る。
「おう、そうだ。こいつが俺の使い魔、フウカだ。デバフの付加と回復ならこいつに任せといてくれよ。毒、麻痺毒、盲目、なんでもござれさ。」
ミズキとフウカの自己紹介が終わると、アイリアがフードの下から小さな声で自己紹介を始めた。マルバはその声に違和感を覚えた。どこかで聞いたことのある声だが……?
「私はアイリア。武器は片手用の短槍で、盾も持ってるから一応前衛もできるよ。この槍は小さくて取り回しがいいタイプだから、棍としても使えるんだ。使い魔はいません。よろしくね。」
フードの下からの自己紹介は親しみやすそうな人柄が伺える口調だったため、マルバたちはなぜ彼女がそんなフードをかぶっているのか余計に分からなくなった。
「あのさ、なんでそんなフードかぶってるの……?それに、僕は君の声を聞いたことがある気がするんだけど、どっかで会ったことあったっけ?」
マルバの問いに、アイリアは肩をびくっと震わせて、しばらく沈黙した。そして、その手がフードに添えられた。
「私がこれをかぶってる理由は……マルバと会う決心がつかなかったから、かな。でも、やっと決心がついたよ。今度こそ私はちゃんと謝らなきゃいけないんだから。」
「謝る……?僕に?」
マルバの脳内は疑問でいっぱいになった。なにかがおかしい。彼女の素顔は見るべきではない気がする。しかし、なにがこうもマルバを不安にさせるのだろう……?それに、謝らなきゃいけない
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ