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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
二人は出会い、そして◆違うよって言わなきゃいけないのに
第二十二話 第五十六層フィールドボス攻略会議
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で戦いに臨み、本当に攻略ができると思っているのですか!?」

それに答えたのはシリカではなく、マルバだった。
「……アンタは、攻略組の全プレイヤーが本当にモンスターが生きていないと思っていると信じているんだな。」
「当たり前よ。マルバくん、まさかあなたまでモンスターが生きているとか言い出すつもりじゃないでしょうね?」
「当然、そのつもりだよ。」
アスナは安堵の溜息をついた。
「そうよね。さすがにそんなこと言わないよね……」
「何を言っているんだい?僕は、当然モンスターは生きているって言ったんだよ。君たちがその考えをを異質だと思う以上に、僕にとっては君たちの考えが異質……いや、異常だと思うよ。なんであいつらが生きていないと思うのか、僕には理解できない」

アスナは……いや、その場のほとんどのプレイヤーが唖然としてマルバを見た。
「マルバくん……あなたは何を……?」
「僕にとって……いや、僕たちにとってみれば彼らは間違いなく生きているんだよ。僕たち、ビーストテイマーにとってはね。」
マルバはユキを呼んだ。ユキはマルバの足元の空間を歪ませるようにして現れ、ぴょんと跳んでマルバの腕に収まる。
「ビーストテイマーじゃなくても、あいつらが生きているって直感的に思うプレイヤーは他にもいるはずだよ。……僕たちは絶対にアスナの計画には賛成できないね。それでも強行するって言うなら、僕たちは今回の攻略からは抜けさせてもらう。」



その場は騒然となった。アスナは予想外の事態に呆然として指揮官としての役割を果たせる状態にない。
そんな中、一人のプレイヤーが立ち上がった。
「《閃光》さん、俺もアンタの意見には従えないね。俺の使い魔は間違いなく生きている。それならNPCだって生きていて当然だ。だろ?」
大きな盾を担ぐ彼の肩にはキラキラと輝く羽を持った鷹が止まっていた。ビーストテイマーなのだろう。
彼はパーティーのメンバーに向かってわりぃ、俺抜けるわ、と断ってからマルバのそばまでやってきた。マルバは彼に礼を言う。

「俺も、モンスターは生きているって思うな。あいつらが生きてないんだったらいままで死んでいった奴らは一体何に殺されたっていうんだよ。プレイヤーが戦ってるのはあくまでもモンスターなんだ。システムや茅場晶彦じゃない。」
次に立ち上がったのは他でもないテツオだ。月夜の黒猫団の他のメンバーも立ち上がって口々にマルバの言い分に賛成する。

「私もアスナさんには従えない。私が今まで戦ってきた相手は間違いなく生きていた。私の動きを読んで、私に殺されないように必死だった。単なるアルゴリズムだからって生きてないなんて言わせないよ。」
最後に立ち上がったのはフードをかぶった謎のプレイヤーだった。素顔が隠れていて誰なのかは分からない。


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