暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第85話 四本の腕を持つ少女
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きゃああああっ!? こ、これは一体っ!?」

 何が起こったかわからない。視界がまばゆい光に遮断されているのだから。
 下手をすれば今の自分がどこにいるのかさえ見失いかけてしまうほど、四郷の身体が放つ光は強烈なものだった。それでも救芽井と矢村の悲鳴のおかげで、なんとか俺は意識を現実の世界へ引き留めることができたわけだが。

 ……そして、強烈な光に視界を奪われていた俺達も、やがてその輝きが失われていくにつれて、本来の視力へと元通りになっていく。
 だが、それで終わりではなかった。

「うっ……!?」

 四郷研究所という施設の実態。それを象徴付けるかのような少女の姿に、俺達は揃えて息を呑んだのだ。

 青と白を基調にした、曲線的なラインを描くメタリックボディが、アリーナを照らす照明の光を浴びて、さっきの電光にも負けない程の輝きを放っている。レオタードを彷彿させるその身体の形は、完全に以前の四郷のそれを再現しており、そのピッチリ具合は「救済の先駆者」に着鎧した救芽井とは比にならないほどだった。
 ――いや、当たり前か。体の上から着る着鎧甲冑と違って、あっちは「身体そのもの」を変形させているんだから。

 頭の部分だけは人間の時とは変わらないまま……つまりマスクオフに近しい状態ではあるが、焦点を失ったような彼女の瞳からは、かえって人間味を削っているように思えた。

「し、四郷が『最高傑作』って……なんなんや!? どうなっとんこれっ!?」
「……ッ! そういうことね……! 道理で部室の生体レーダーに反応がなかったわけだわ……!」
「――鮎子。大丈夫。何があっても、ワタクシが付いているざます」
「す、す、素晴らしい最高傑作があるとは前々から聞いてたが、ま、まさかこんな……!?」
「お兄様は、こことはほとんどビジネスの話しかされてませんでしたからね。知らなくても……まぁ、無理はありませんのよ」

 「新人類の身体」としての姿を現した四郷に、救芽井達はただどよめくばかりだった。……久水、「無理はない」とか言ってる割には妙に視線が冷たくないか? まぁ、友人を理解されてないとわかったらそういう反応にもなるか……。

「……あれが『新人類の身体』か。しかし、それであのトラックをどうするつもりなんだ? まさか、両方とも素手で止めようってのか……?」
「そんな無粋なマネはしないわよ。それに、そのやり方だと仮に運転手が乗ってたら危ないでしょ」
「なんだって?」
「――ふふ、まぁ見てなさいって」

「……な、なによあれっ!?」

 俺の後ろで含み笑いを浮かべる所長さんの様子を訝しんでいると、今度は救芽井が驚きの声を上げる。

「今度は何――って、マジかッ!?」

 彼女のその叫びに反応して向き直った俺も、思わず声
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