第84話 食事中はマナーを守ろう
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達の赤面は未だに収まる気配がない。さっきまでとは雰囲気が違うような気がするけど、やっぱりまだ三人とも顔が赤いままだ。
「『恥ずかしさ』一色のものから、『嬉し恥ずかし』という毛色のものへと変化している、ってところかしら? てことは、残る問題はあなたとの情事ってことね」
「情事ってなんだ!? 俺マジで昨日何やってたんだァ!? ――ハッ!?」
その時、女性陣三人から何らかのオーラを感じた俺は、咄嗟に視線をそこへ移した。
「りゅ、龍太君……こ、ここみたいにまた、私にいっぱい、キキ、キスしても、いいよ……?」
どういうつもりなのか、救芽井は顎を上げて身に覚えのないキスマークを見せつけて頬を染め、
「龍太……アタシのお尻、あんたに触られてから疼いてしょうがないんや……なんとかならん……?」
矢村は自分の尻をさすりながら顔を赤らめ、
「あぁ、龍太様……ワタクシ、もう胸が焼けるように熱くて、堪えられませんの……。今夜、どうかあなたの手で、鎮めてくださいませ……」
久水に至っては、自分の巨峰を寄せて上げ、懇願するかのごとく瞳を潤ませている。
こんな。こんなことがあっていいのだろうか。……いや、あってたまるか。
自分の性癖が肯定されたと判断したのをいいことに、彼女達は食事中であるにも関わらず自分が何をされたかを赤裸々に暴露し始めたのだ!
「――ご、ごめんなさァァァァァァいッ!」
そこで自分がナニをしていたのか、その全てを察してしまった俺に、この場に留まる勇気はなかった。荒ぶる女性陣から逃げるかのように、俺は全力疾走で食堂から脱出する。
……あ、またメシ食いっぱぐれた……。
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