教え子たちの休日
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んです。軽く模擬戦とかもしたことありますけど、本気でやったら勝てるかは分かりませんね」
へぇ、エリオの実力は騎士としてもかなりのレベルのはずよね。
そのエリオがここまで言うってことは相当な実力者なのね。まあショウさんやショウさんの師匠って人から剣を習ってるのならおかしい話じゃないけど。ショウさんの師匠である織原って人に私は会ったことないけど。
「へぇ〜、私もその子に会って手合わせしてみたいかも」
「スバル、何であんたは会うだけでなく戦おうとしてんのよ? あんた別に剣とか習ってないでしょ」
「それはほら、私もショウさんの教え子だし。剣は習ってないけど格闘技ならやってるし!」
確かにショウさんは格闘技も出来るし、あんたはショウさんとたまに手合わせしてるでしょうけど……そのリョウって子まで格闘技やってるわけじゃないと思うんだけど。
それに剣と格闘技じゃ通じる部分はあっても同じとは言い難いんじゃ。まあやるかやらないか決めるのは当人の自由だけど。
「なら今度ショウさんにでも頼んで会わせてもらえば」
「うん、そうする。そのときはティアも一緒ね」
「は? 何で私も一緒なのよ?」
「え、だってティアも会いたいでしょ?」
何でそんなきょとんとした顔してんの。
確かに今後のことを考えると早めに会っておいた方が良い気はする。でも私はスバルみたいに武術とか嗜んでるわけでもないし、そこまで興味は惹かれていない。
「まあ……会いたくないわけじゃないけど。でもあんたとはもう職場が違うんだから休みを合わせるのも大変なんだからね。こっちは長期間ここを離れることだって割とあるんだし」
「それは分かってる。分かってるけど、せっかくならティアも一緒がいいの」
な、何でこの子はそういうことをさらりと言えるのかしら。本当に大人になってる? ちゃんと年を重ねてるのか不安になるわ。
「まあ……休みが合えばね」
「ありがとうティア!」
「ちょっ、何で抱き着いてくんのよ!? 休みが合えばって言ったでしょ!」
「それでも嬉しいの!」
六課の頃なら相部屋だったから人に見られる心配はない。でもここは一般人も居る喫茶店だ。大声を出せば視線を集めてしまうわけで。
それがなくても年下であるエリオ達に微笑ましい目を向けられると、色々と沸き上がるものがある。
「分かった、分かったから離れなさい鬱陶しい!」
「ふたりは変わらず仲良しみたいで安心するねキャロ」
「うん。でもわたしとエリオくんも仲良しだよ」
「――っ……そ、そういうのはあまり言わないで欲しいかな」
「何で?」
「それは……その」
エリオ、何でそこで私の方を見るのよ。
お互いパートナーに困ってるわけだけど、あんたの方はあんたがどうにかしなさい
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