暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第140話「覚妖怪」
[8/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
力は劣るけど、これで……!

「っ……?待って!何か様子がおかしい!」

「え……?」

 ユーノ君が何かに気づき、慌てる。
 警戒しようと、私達は注意を向けたその瞬間……。

「……!?こ、これこれコココレレレ!?」

   ―――“全ての負の記憶”

 “闇”が溢れ出し、私達の魔法を押し退けてきた。
 その衝撃波に私達は吹き飛ばされてしまう。

「か……はっ……!?」

 近くにあった木に叩きつけられ、息が無理矢理吐き出される。
 一体、何が……!?

「嘘!?あれは……!」

 忘れられない、いや、人がいる限り忘れてはならない存在。
 生き物の“負”の感情、エネルギー全ての、集合体。
 文字通りの、この世全ての悪……!

「アンラ・マンユ……!?」

 再現だというのは、わかる。
 でも、あれは司さんでも全力でやって勝てるか分からないロストロギア。
 あの場にいた全員の力を振り絞って、ようやく勝利を掴み取った存在。
 ……そんなのが、再現されたら…!

「っ!」

 とにかく、同じ場所に留まっていたらダメだと思い、空へと飛ぶ。
 同じように、皆も飛んできた。

「あれすらも、再現するって言うのかい…!?」

「……いや、あれは再現とは言えない。明らかに、自滅している…!」

「あまりにも強大な力に、自身が耐えきれない訳ですね。…憐れな」

 一度大きく広がった“闇”は、段々と小さくなっていく。
 多分、自滅して行ってるからだと思う。

「…でも」

「っ!」

 けど、だからと言ってそのまま終わる訳ではない。
 自滅すると言っても、半分暴走しているようなもの。
 本物より圧倒的に劣っているとは思えない程の、“負”のエネルギーが私達を襲う。

「『防御魔法で防げると思わないで!射撃、砲撃魔法で逸らす事を意識しつつ、回避に専念!絶対に被弾は避けて!』」

「『う、うん!わかった!』」

 ユーノ君から、指示を出される。
 アンラ・マンユと違って、こっちは霊力混じり。
 だから、全力の防御魔法でもすぐ破られるかもしれない。

「くっ……!」

 空中で身を捻らし、何とか“負”のエネルギーによる触手を躱す。
 姿勢制御が追いつかないと悟った私は、地面で躱す事にする。

「(自滅すると言っても、こっちからも攻撃して怯ませた方が…)」

 躱すだけと言うのは、ちょっと厳しいものがある。
 砲撃魔法や射撃魔法ならともかく、触手のようにうねる攻撃を躱し続けるのは非常に難しい。…現に、フェイトちゃん以外は躱すのが厳しそうだ。

「(それに、攻撃した方が、早く倒せる…!)」

 自滅するにしてもしないにしても、そうした方が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ