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ソードアート・オンライン〜剣と槍のファンタジア〜
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2章 生き様
13話 マスタースミスが欲しい物
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 リアとツカサの姿は、第一層“始まりの街”にあった。既に10時近くで、始まりの街で生活している人たちも多く行きかう。

 転移門を出てすぐにある小綺麗な噴水の奥には、女性が両手を広げたぐらいの横の長さの、長方形のボードがある。これは所謂掲示板だ。

 オールラウンダーに依頼する者は、ここに依頼を書き込むのである。


 いつもは大抵3件以上は依頼があるのに、今日は珍しくあったのは1件だけだった。

「今日は珍しく少ないね」
「だな。依頼内容は…金属採取。鍛冶屋の人からの依頼みたいだな」
「リズベット武具店って、リンダースにある鍛冶屋だよね」

 リアは、リンダースの町の一角にある、水車付きの小綺麗な建物を思い出しながら言うと、ツカサが頷いた。

「なら、今回は直接覗いてみるか」
「いいね、それ」

 というわけで、本日の予定はリンダースにある“リズベット武具店”訪問となった。







 48層主街区リンダース。たくさんの木が植えられている街路樹、石畳のわきにある水路には、透き通った水が涼しげな音を立てて流れている。

 夜中までやっていたオーダーメイド品を何とか仕上げたリズベットことリズは、睡眠不足で、店先のポーチに据えられている揺り椅子でうとうととしていた。

 小学校時代の夢をうつらうつらみていると

「ごめんなさい、ちょっといい?」
「は、はいっ??」

 誰かの声に起こされ、リズはばね仕掛けのように飛び上がった。と、目の前に2人のプレイヤーがいることに気が付く。

 一人は、この世界でも珍しい女性プレイヤーだった。ディープブラウンの長い髪と、白を基調に、袖口や裾が薄紫色から桜色へと変化するグラデーションが美しい服が、澄んだ風に揺れている。もう一人は、肩上に切りそろえられた漆黒の髪に、同じく漆黒の瞳、そして黒を基調に、白銀の装飾が入ったコート。

 そして、2人は人間とは思えぬほど端正な顔立ちで、おもわずリズは見惚れてしまった。そして、同時に彼らが誰なのか理解した。

「オールラウンダー、ですか?」
「そう。突然押しかけてごめんなさい。今空いてる?よかったら今ここで依頼内容聞いてしまおうかと思って」
「ああ、はい、大丈夫です!あ、中に入ってください」

 そう促して、作業場に案内し、備え付けの椅子に座らせると、リズはお店の扉にかかっていた“open”の札を裏返しにして、“close"にする。そして、少し前髪を整えると、2人のもとに行き、慣れた手つきで作業場にある紅茶を出した。

「それで、どの種類の金属採集?」

 リズが自分の目の前に腰を下ろしたのを見てから、リアがそう切り出した。リズは自分の紅茶で口を湿らせ

「はい、今回頼みたいのはヒートヘ
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