ペルソナ3
1930話
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あるのであれば、何とかなる可能性もあるだろう。
だが、空腹と乾きに襲われてしまえば、ただでさえ決して身体が丈夫だとは思えない山岸だ。
あっさりと動けなくなり、シャドウに襲われて殺される可能性は決して否定出来ない。
いや、その可能性はかなり高いだろう。
「えっと、それはどういう意味なんですか? やっぱり風花は誰かに連れ去られたとか、そういう事なんですか?」
「その可能性も決して否定は出来ないな。だが、生憎と君にそれを言う事は出来ない。君の用は済んだので、もう部屋から出てくれ」
「ちょっ、な、何でですか!? 私だって風花の事は……」
桐条の言葉にそう反発する森山だったが、そんな森山に対して桐条は特に感情を露わにしたりもせず、口を開く。
「君の行動の結果が、今の状況だ。もしこの場で君をここに置いておけば、それこそ自分のしでかしたことの証拠を消すべく、妙な動きをしかねない。その心配がある以上、これからの話に君を混ぜるのは危険だと判断したのだ」
「そんな! 私がそんな事を……」
「しない、と? だが、一体誰がそれを証明出来る? そもそも、今回の騒動は君が原因だ。そうである以上、君を疑わざるを得ない」
「……でも……」
桐条の言葉に、何か言おうとする様子を見せる森山。
だが、今はそれに対して何を言う事も出来なかった。
自分でもまだ疑われていると、分かっているのだろう。
「ま、自分のしでかした結果がこの騒動を巻き起こしたんだ。今は大人しくしてるのが一番いいだろうな」
桐条の味方をする訳ではないが、純粋にそう思ったので口にする。
だが……江古田もそうだが、森山もこれからの学校生活は色々と厳しいものになるのは間違いない。
ましてや、進学をするにも内申点で今回のような一件を起こしたとなると、普通の大学に進学するのは難しいだろう。
勿論2流、3流といった大学や、試験の類がなく、金だけで入学出来る専門学校といった場所であれば話は別だが。
就職に関しても、しっかりと面接をするような場所は、内申書について調べるだろうから、難しい。
可能性としては……森山のような奴等は、横の連帯とかは結構強いので、知り合いがやっている店とかがあれば、そこに潜り込めるかもしれないが。
「……分かったわよ」
俺の言葉に納得したのか、森山は会議室から出ていく。
それを見届けると、俺達はすぐに本来の話題に戻る。
当然だろう。昼休みも、決して無限ではないのだ。
まだ20分くらいは残っているが、それだけになるべく早く今夜の行動を決めておく必要がある。
「まぁ、普通に考えれば体育館の倉庫に俺達がいる状況で影時間に突入する。それだけだろうな」
俺の言葉を聞いていた面々が頷く。
「それ
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