ペルソナ3
1930話
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気でどうにかなる筈もない。
そして聞こえてくるチャイムの音。
どうやら、タイムアップか。
「では、昼休みになったら朝の会議室に集まるように。森山、君の証言も必要だから、君にも来て貰うぞ」
そう告げる桐条に、森山は黙って頷く事しか出来なかった。
いや、自業自得と言えばそれまでなんだけどな。
昼休み、食事を素早く済ませた俺達は、朝と同じ会議室に来ていた。
違うのは、朝のメンバーに森山が追加されているところだろう。
その森山は、朝から今まで色々と考える事があったのか、かなり疲れている様子が見て取れる。
まぁ、その辺りは自業自得なのだが。
「さて、早速だがこれからの予定について話そう。森山が言うには、山岸を閉じ込めた場所は体育館の倉庫。それに間違いはないな」
「はい」
朝の件も含めれば、これで聞かれたのは3度目。
それだけに、何故そこまで聞くのか分からないといった様子で、森山は桐条や俺達の方を見ている。
その気持ちも分からないではない。
そもそもの話、もう体育館倉庫に山岸がいない以上、今更それを聞いたところでどうする……といった感じなのだろう。
その辺りの判断は、影時間について知っているかどうかで大きく違ってくるのだろうが。
ともあれ、そんな訳で桐条の質問に答える森山だったが、朝とは違うところもある。
「山岸を倉庫に閉じ込めたのは、どのような服装でだ?」
「……どのような?」
「そうだ。例えば運動着だったのか、それとも制服だったのか」
「制服です。学校が終わってからだったので」
「そうか。となると、動きにくいと考えるべきだろうな」
制服……スカートと運動着のどちらかが動きやすいのかと言われれば、普通なら後者を選ぶだろう。
別に制服だからといって決して動きにくい訳ではないだろうが、それでもやはり運動具に比べれば劣るといったところか。
そして、シャドウと遭遇する可能性を考える以上、制服と運動着というのでは、生き残れるだろう確率に大きな違いがある。
まぁ、山岸の運動神経は決して優れている訳じゃないだろうから、制服と運動着の差は誤差でしかない可能性もあるのだが。
「分かった。……他に何か持っていたのかどうかは分からないか?」
「他に……鞄とかは持ってたと思いますけど」
「その鞄の中には何が入っていたのか分かるか?」
「分かりません」
「そうか。せめて何か食料や飲み物といった物が入っていればいいのだが」
桐条の心配も理解出来る。
影時間のみ姿を現すタルタロスの中にいたとしても、20時間以上経っているのだ。
腹が減り、喉が渇き……といった具合に山岸が陥っている可能性は否定出来ない筈だ。
その時、食べ物や飲み物の類が
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