ペルソナ3
1930話
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尚且つ体育館倉庫に山岸を閉じ込めた、と?」
「……うん」
「そうか。まぁ、いい。森山だったな。お前の仲間が無気力症になったのは、自業自得だ」
「……うん」
桐条の責める視線に、森山は下を見る。
本当に反省しているのかどうかは、俺にも分からない。
だが、こうしてあからさまに反省しているのを見れば、桐条もこれ以上責める事は難しいだろう。
ゆかりの方は、それでもまだ何か言いたそうだったが。
俺と山岸は顔見知り程度という事もあり、そこまで親しい訳ではなかった。
だが、同じ女という事で、ゆかりと山岸はそれなりに仲が良かったのだろう。
だからこそ、まだ森山に色々と言いたい事があったのは間違いない。
だが……桐条の、時間がないという言葉を聞けば、我慢せざるを得ないのも事実だ。
職員室でのやり取りもあり、休み時間はもうすぐ終わる。
であれば、今は少しでも事情を聞き出す必要があった。
「それでは改めて聞くが、先程森山が言っていた通り、山岸を体育館の倉庫に閉じ込めたのだな?」
つい先程同じ事を言っていたと思うのだが、それでも念には念を入れての問い。
もっとも、その気持ちは分からないではない。
昨日の時点で行ける場所を可能な限り探し、それでも山岸を見つける事が出来なかったのだ。
そして出た結論が、エントランスからタルタロスの中に入ったのではなく、校舎にいる状態で影時間となり、直接タルタロスの中に転移したのではないかと、そういう事だ。
勿論それはあくまでも予想であり、可能性でしかなかった。
だが、そう考えれば辻褄が合うのも間違いはない。
「分かった。この件については昼休みに話そう。森山、君にも昼休みには付き合って貰うぞ。君の下らない浅慮が原因でこのような事になっているのだからな」
「それは……はい、分かってます」
桐条の言葉に、森山は少し戸惑いながらも頷き……何かを決意した目で口を開く。
「その、風花は一体どこにいるんですか? もし私のせいで行方不明になっているのだとしたら……」
「君に与えられる情報はない。もし少しでも自分が悪いと思っているのであれば、いらない詮索はしないで大人しくこちらの指示に従うように」
有無を言わさない言葉。
人に命令するのに慣れている、支配者としての雰囲気……といったところか。
桐条グループの令嬢としての教育の成果といったところか。
周囲を見回すと、他の者達もそんな桐条の雰囲気にやられたのか、それ以上何を口にする事も出来なくなっていた。
もっとも、俺の場合はこの程度でどうにかなるような事はないが。
これまで俺が渡り合ってきた相手の中には、それこそ神と呼ばれている者すらいるのだ。
言っちゃ悪いが、桐条程度の持つ空気や雰囲
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