暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1930話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
尚且つ体育館倉庫に山岸を閉じ込めた、と?」
「……うん」
「そうか。まぁ、いい。森山だったな。お前の仲間が無気力症になったのは、自業自得だ」
「……うん」

 桐条の責める視線に、森山は下を見る。
 本当に反省しているのかどうかは、俺にも分からない。
 だが、こうしてあからさまに反省しているのを見れば、桐条もこれ以上責める事は難しいだろう。
 ゆかりの方は、それでもまだ何か言いたそうだったが。
 俺と山岸は顔見知り程度という事もあり、そこまで親しい訳ではなかった。
 だが、同じ女という事で、ゆかりと山岸はそれなりに仲が良かったのだろう。
 だからこそ、まだ森山に色々と言いたい事があったのは間違いない。
 だが……桐条の、時間がないという言葉を聞けば、我慢せざるを得ないのも事実だ。
 職員室でのやり取りもあり、休み時間はもうすぐ終わる。
 であれば、今は少しでも事情を聞き出す必要があった。

「それでは改めて聞くが、先程森山が言っていた通り、山岸を体育館の倉庫に閉じ込めたのだな?」

 つい先程同じ事を言っていたと思うのだが、それでも念には念を入れての問い。
 もっとも、その気持ちは分からないではない。
 昨日の時点で行ける場所を可能な限り探し、それでも山岸を見つける事が出来なかったのだ。
 そして出た結論が、エントランスからタルタロスの中に入ったのではなく、校舎にいる状態で影時間となり、直接タルタロスの中に転移したのではないかと、そういう事だ。
 勿論それはあくまでも予想であり、可能性でしかなかった。
 だが、そう考えれば辻褄が合うのも間違いはない。

「分かった。この件については昼休みに話そう。森山、君にも昼休みには付き合って貰うぞ。君の下らない浅慮が原因でこのような事になっているのだからな」
「それは……はい、分かってます」

 桐条の言葉に、森山は少し戸惑いながらも頷き……何かを決意した目で口を開く。

「その、風花は一体どこにいるんですか? もし私のせいで行方不明になっているのだとしたら……」
「君に与えられる情報はない。もし少しでも自分が悪いと思っているのであれば、いらない詮索はしないで大人しくこちらの指示に従うように」

 有無を言わさない言葉。
 人に命令するのに慣れている、支配者としての雰囲気……といったところか。
 桐条グループの令嬢としての教育の成果といったところか。
 周囲を見回すと、他の者達もそんな桐条の雰囲気にやられたのか、それ以上何を口にする事も出来なくなっていた。
 もっとも、俺の場合はこの程度でどうにかなるような事はないが。
 これまで俺が渡り合ってきた相手の中には、それこそ神と呼ばれている者すらいるのだ。
 言っちゃ悪いが、桐条程度の持つ空気や雰囲
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ