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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's〜STS編
第百九話 魔導師ランクの獲得
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「いえいえ、とんでもないです」
「私は残ってもう少し話す事があるから先にあがって頂戴」
「は、はい、お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」
エステートに見送られ控え室を後にするエイミィと士郎。
退出した二人を見送りエステートが疲れたようなため息を吐くと共にエステートの背後の壁が無くなり、隣の部屋と一体となる。
「これで満足ですか?」
エステートの視線の先にはリンディ、レティ、グレアム、リーゼ姉妹、そして士郎と面識の無い二人の管理局員。
その二人の階級章にはそれぞれエステートと同じ三佐と二尉を示すものがあった。
この二人、魔術師に対してタカ派の者達である。
タカ派とハト派共に様子見のこの状況で交友があるのは嘱託になる前から直接面識のある者達か、派閥を気にしない現場の局員達ぐらいである。
そして、嘱託前から交友がある者達はハト派であり、士郎の意思を尊重する。
そんな中で士郎とのパイプが出来れば派閥の中でも発言力が増す。
そういった思惑もあり、士郎の試験結果を伝える場で士郎の不満や脇のあまい所を見極め、接触の切っ掛けを見つけようとしたのだ。
ちなみにリンディ達はいきなり隠れている壁をなくすなどの行動がないか監視も兼ねて同席していた。
そして、結果は
「そちらが何を目的に態々このような事をしたのか問いはしません。
ですが、衛宮士郎嘱託魔導師が管理局に不信感は感じたでしょう。
そのあたりの事を改めて意識いただくよう重ねて依頼いたします」
「……了解した。
此度の件はこちらの不手際だ。
失礼する」
士郎に初めから存在がばれて、士郎に警戒感を抱かせるような状況である。
無論、士郎からすればこの程度で警戒度を上げるようなことではないが、管理局からすれば互いの派閥の不手際を指摘する材料になる。
内心で歯を食いしばり不手際と認めることだけが残された行動であった。
退出した士郎とエイミィはというと
「えっと、改めてランク取得おめでとう」
「ありがとうございます。
最後、予想外のことがありましたが、無事に取得できてよかったです」
「あはは、私達からすればアレだけの戦いをしながらまだ余裕がある士郎君が怖いぐらいなんだけどね」
士郎の戦いぶりに苦笑を返すしかないエイミィ。
そんな二人の前に待っていたのだろう一人の大柄の男性が姿を見せる。
男性の正体を知っているのだろう。
エイミィの表情が僅かに歪む。
そして、士郎も男性には見覚えがあった。
「先ほどは試験を担当頂きありがとうございました。
希少技術管理部魔術技術課、衛宮士郎嘱託魔導師です」
正規の局員と遜色ない敬礼をする士郎
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