第12話 忍び寄る殺意
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伝わったわ。それこそ私に“約束の人”がいなかったら心底惚れても良かったくらいには」
「光栄ではあるけど、約束の人って事は許嫁か。なら俺の心配は杞憂だったって事か」
「そう言う事。でも繰り返すけど、本気で心配してくれたことは素直に嬉しかったわ」
「如何いたしまして。――――じゃあ、俺は探しに言って来る」
「ええ、いってらっしゃい」
士郎を見送った旭は何処か寂しそうな笑顔だった。
そんな2人を、四つの目が見ていた事も知らずに。
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