第二章「クルセイド編」
第十二話「平穏な日々に」
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て来い。」
「…泣いていい?俺。」
「マイロードが100%悪いと思います。」
「ドラゴンソウル、お前もか...!」
エレギオ、膝を突いて『の』の字を書き始める。
ジャックとドラゴンソウル、口を揃える。
「「子供か。」」
エレギオの心にクリティカルヒット。エレギオはよろける。
「今のは結構効いたぜ二人とも...」
ジャックは何を言っているんだこのバカは、と言う顔をした。ドラゴンソウルがもし人間だったら全く同じ顔をしたのだろう。人間がジャックだけでよかった思うほどにエレギオはその顔と冷たい目線でダメージを受けていた。
(ガンバレ俺、ファイトだ俺...!)
内心で自分を励ましてエレギオは立ち上がった。心無しか、多くの観客による歓声のようなものまで聞こえた気がした。
(ってボクサーじゃねえよ。)
何はともあれ耐え切ったエレギオは、反撃するでもなくジャックに「ああそうだ」と言った。
「ジャック。スプーキーがドラギオンの調子は万全だって言ってたらしいぞ。モールから聞いた。」
「ふうん...ならこの後練習がてら、マークと一緒に飛ぶかな。」
「それがいい。今日は絶好の飛行日和だと思うぞ。」
「そうなのか?」
「ああ、ここ最近ずっと雨だったからな...雲が割れたって感じだ。
て言うかお前もスプーキーとは会ってねえんだな。アイツはどうしてる?
またいつもみたいに巣篭もりしてんのか?」
「そんな所じゃねえの?まあドラギオンをちゃんと見てくれるんなら別に文句はない。
寝坊した誰かさんとは違ってやることはやってるからな。」
雨だった昨日のクルセイドより、ジャックの言葉によってエレギオの心に降った雨のほうが土砂降りだった。
うっ、と胸をおさえる仕草をしながら膝をついた。
「お前...やっぱ結構根に持つ奴だろ...」
「492回目ともなれば、誰だってこの位は言う。これでも相当ソフトにしてるんだ。
それともハードでビターなのがお好みか?お客様。」
「全力で遠慮させていただきますジャック殿ぉ!」
膝をついた体勢からエレギオ、敬礼モードに移行。
その間僅かコンマ1秒ほど。神速とも言える速さだ。
「冗談だ、だからその口調と敬礼止めろ。」
「冗談に聞こえねえから怖いんだよお前のは...あーそろっそろいい加減にあいつらの所言ってくるわ、何だかさ、さっきからドアが妙にやばい音たててんだよね。行かないとドア破られるかも、お前も来るだろ?」
「ああそうだな、後で行く。」
傍らにおいてあったタオルを投げながらエレギオに言った。
そのタオルを受け取って頭に後ろ手で結んで外に出て行った。
「よーいよいよい、皆のエレギオ兄ちゃん
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