第二章「クルセイド編」
第十二話「平穏な日々に」
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じゃないでしょ、マイロード。」
「まあなあ...だからこういうのも慣れてるけどねえ。」
自分の手についた土を見つめながら言った。
「それでも不気味なもんは不気味だろ。しかも今日のは頭蓋骨だぜ。それもくっきりドクロ。」
「それには同意します。」
「だろ?」
そう言って、頷いた後ドクロを背にして再び歩き出した。
やがてエレギオは白い壁が印象的な建物の前にたどりついた。一見ドアがない建物だったがエレギオは迷うことなく、その真っ白い壁のある一部分に手を当てた。
するとなんといきなりドアノブが現れた。慣れた手つきでドラゴンソウルに格納していた鍵を慣れた手つきで取り出し、扉を開けた。
あけたと同時にエレギオの腹に砲弾が突き刺さった。
「グエッ!」
そんなカエルが潰された様な声を上げてエレギオは後ろにぶっ倒れた。
「エレギオ兄ちゃんだ!お帰り!」
「お...おおハリーか。...ゲホッ!ただいま。」
砲弾...もとい、ハリーと呼ばれた少年はニカッ、と笑った。建物の中からはエレギオの姿を見てわらわらと子供達が集まってきた。
「エレギオ兄ちゃん!アンが酷いんだよ、僕が人形とったって言うんだ!」
「ハァ!?取ったじゃん、ウィルの嘘吐き!」
「エレギオ兄ちゃん!絵本読んで!」
パン、パン、と埃を払って立ち上がった。
よしよし今日も皆良い子だなー、ウィルは人形返せよ。となだめて奥に入っていった。
「あ、いたいた。おーいジャックー。」
回転式の椅子を回して目的の男...ジャックはウェーブがかかった緑色の髪を手でいじりながら椅子の上であぐらをかいてこちらを見た。それが彼の怒っているときにする癖だと言うのを知っていたエレギオは苦笑いをして歩いていった。
「今日『も』寝坊か?エレギオ。」
全く右手の腕輪と同じことを口にした。
「モールの所で寝過ごしたんだよ、そんな睨むなって。」
「累計492回目だな、同じ回数ボディブローぶちかましてやろうか?」
「勘弁してくれ、お前のパンチは重いんだ。492回も喰らったら死んじまう。」
「安心しろ、墓は立てる。」
「殺る気満々じゃねえか!?安心できねえよ!」
彼が拳を振り上げたのを見て『待った』のジェスチャーをしながらエレギオ後退。
それを見たジャックは溜息をついた。
「今日の掃除当番、ホントはスプーキーだけどお前がやれ。」
「ええー嫌だ...わかった、やるから。その拳をおろせ!」
ジャックが従っておろしたのを見てエレギオはは引きつった顔のまま更に後退。
「て言うか俺がリーダーなのに立場低くね?」
「エレギオ、今すぐ辞書で『有名無実』って言葉を調べ
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