もうちょっとだけ続くお蔵入りネタ集
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い。もしこんな代物に名前の一つでもつけてみろ、その名前は後の人類史で永遠に『呪いの言葉』となるぞ。口にするだけで呪われる忌み名だ」
「……コトダマってのかな。私もアズからそういう話は聞いたことがある。でもそうなら、真の名をつけられない為の名前が必要だね」
「名のない剣。無銘、では不適格か………とりあえずは、『アザナシノツルギ』とでも呼んでおく」
『アザナシノツルギ』――性質は、万物を呪い滅ぼす神殺しの剣。
オーネストは、最強最悪の矛を手に入れました。
その頃、ヘファイストスは悩んでいました。オーネストを守るための究極の装備を作りたい。でもオーネストにとって鎧は邪魔、武器は既にフーが作っているしその他の細かな防具もフー任せとなっている以上、自分に出来ることとは何なのだろうか。
そんな折、天界よりテティスから手紙が届きます。地上廃滅と天界そのものの存亡の危機ということで、本来なら手紙さえ送ることは許されないのですが、例外的に認められたということでした。その手紙には色々な想いやこの手紙をオーネストには知らせないこと、ヘスティアの分まで手紙が許されなかったのでよろしく言っておいて欲しいなど、さまざまな事が書かれていました。
そしてその中に、まるでヘファイストスの心を読んだようなメッセージがありました。
『アキレウスは優しい子だから、本当は自分を守るより仲間を守っていたいと思うの。だから、そんな防具を作ってあげて。今度こそ手が届くように』
テティスはヘファイストスにとっては育ての親。オーネストの事が分かるように、ヘファイストスの考えることも理解していたのです。このメッセージにヘファイストスは自分の作るべきものを悟ります。
オーネスト・ライアーの強さの歴史とは、実際には敗北と喪失の歴史でした。幾度も負けては生き延び、幾度も守りたいと思っては守れず、敗北に敗北を重ね続けた結果出来上がったのがオーネストの普段の戦闘スタイルです。一人で暴れ狂い、一人で死ぬための戦い方です。
ヘファイストスは、盾を作りました。
おおよそ考えうる限り、オーネストが最も必要としないであろう防具です。
しかしその盾は、オーネストの体に流れる力に同機する特殊な神聖文字が刻まれていました。
「これは?」
「触れてみて」
その円形の盾にオーネストが触れると、盾は光り輝いて一人でに浮き出しました。更にその盾はオーネストの意のままに動き回り、実体のない障壁として多重展開されました。通常の人間ならば決して不可能ですが、テティスの神血を受け継いでいるオーネストならば使いこなせる反則級オーパーツ。同時に多くの人を護るための盾です。
これにはオーネストも流石に予想外だったのか、「重力を無視した独立兵装……?」と唖然としていま
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